大好きだから ページ29
澤村side
急に泣き出したA。
俺たちはすごく焦った。
菅原「え、ちょ、なんで泣いてるの!(焦)」
田中「やっぱりいきなりは驚くよな!!(焦)」
西谷「え、えぇ。すまん!A!」
A「___っ。違うんです。嬉しくて、、」
小さくそういったA。
「「「え???」」」
全員が聞き返した。
A「わたしっ、仲いい友達がいなくて、こんなことしてもらったことも無くて、、」
話し始めたAをみて、皆が黙った。
A「私、人の為に何かをする事が好きで、高校入ったらマネージャーやろうって思ってたんです。
そしたら、潔子さんに誘われて来てみたバレー部は、私の想像以上の場所でした。
今まで、辛くも悲しくもなかった事が、皆が関わると悲しくなるんです。辛いんです。
皆が楽しそうにしてたら、私も楽しくなってくるし、頑張って表情にあらわそうって思えて来るんです。
今は新しい1年生も増えて、そう思う回数ももっともっと増えました。
でも、思った通りに行かないことばっかりで、、つまらないとか思われてるんじゃないかっていつも不安でした。それでも、私はバレー部の皆が大好きです。
心の拠り所になってるぐらい、皆のことが大好きです。こんな私にも優しくしてくれる皆さんが。こうやってサプライズをしてくれる皆さんが、私は大好きで仕方ないんです。」
最後は満面の笑みでそう言ったA。
「「「……」」」
俺達は思わず黙った。
驚きすぎて声が出なかったのもあるが、Aがあまりにも綺麗だったからだ。
清水「___っ!Aちゃんっ!!!」
堰を切ったようにAを抱きしめたのは清水だった。
そしてそれを合図に、俺達3年の3人以外が、Aを抱きしめた。
A「うぅ。皆さん、く、苦しいです、、」
田中「おれは!おれは嬉しいぞぉぉぉ〜(泣)」
西谷「おれもだぁぁぁ〜(泣)」
日向「おれもっすぅぅぅぅ〜(泣)」
俺達は、動けなかった。
最初にAが来た時、なかなかAと馴染めなくて苦労した。
でも、たまたま登校中に会って、そこから一緒に、学校に行くようになって、一気に俺達の距離は縮まった。と、思っている。
特に旭なんでそうだ。
Aを妹のように可愛がってるし、Aもお兄ちゃんのように慕っている。
みんなの輪からようやく抜け出したAがこちらに歩いてきた。
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作者名:れもん。 | 作成日時:2020年2月7日 20時