【刀剣乱舞】桜と本丸と謎 (ページ5)

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四話ページ5

「ただいま、おばあちゃんいる～？」

家に帰り、学校の荷物を置いてからおばあちゃんに声をかけた。少ししたあと、家から少し離れた蔵からおばあちゃんの声が聞こえたのでそちらに向かった。こんな時期に蔵を開けるなんて珍しいと思いつつ蔵に入りおばあちゃんの元へ行く。

「ただいま、珍しいね？この時期に蔵を開けるなんて」

「まぁね…今週ちょっとお客様がいらっしゃるから探し物をね。ところで私を探していたようだったけど何かあったのかい？」

少し埃で汚れたおばあちゃんは手拭で顔を拭いながらそう聞いてきた。

「そういえば、うちの居間に飾ってある刀って何の刀？…っていうか、刀工とかしってる？」

「……なんでそれを聞くんだい？」

「いつも神社でお世話になってる人が刀の話をしてくれて。あっ、桜切さんて言うんだけど…うちの家は昔、有名な刀工がいたらしいって聞いたんだけど…知ってる？」

「…はぁ、あの子ったら…えぇ、そうよ。うちの家は昔綺麗な刀を作るので有名な家だったのよ。それも江戸時代辺りからは廃れたらしいけどね。うちにある刀も先祖が作った刀よ。名前は…まぁそのうち分かるわ」

「…そのうち分かるって何よ、今教えてくれたっていいじゃない、けちんぼ」

「はいはい、そら私は蔵の片付けをしなきゃいけないからアンタは夕餉の準備をしとくれ」

「は～い…」

家にある刀について少し知ることは出来たが名前を知るにまでは至らなかった。少し残念だ、あの刀はいつからここにあったのかとか、いつの時代の刀工が作ったのか気になったんだけど。それにしても、そのうち分かるって…どう言う意味なんだろうか。おばあちゃんはたまに不思議なことを言うけど分かった試しがない、きっと今回も分からないままなんだろう。
それにあの子って、おばあちゃんは桜切さんの事を知っているのだろうか。まぁ考えても答えは出ないし、早く夕餉の準備をしよう。

そういえば、今年は母さんか父さん帰ってくるのかな。