三章 一話コンディション ページ14
高校に入学してから二回目の春。
俺の身体のコンディションはバッチリ。
山崎コーチのいっていた通りに、前よりも体が動く。2月上旬からやっと、ボールを使っての本格的なバレーの指導が始まった。
山崎コーチ曰く、最後の調整に入り本格的プレイヤーとして始動するみたいだ。
そんな俺を指導する山崎コーチは、上司からの重圧が凄いみたいだ。
余談になるが山崎コーチが一番表情が豊かになっているときは愛娘の凛花(りんか)ちゃんとテレビ電話しているときだ。食堂の一角にコーチ用のテーブルがある。
そこで、テレビ電話をしている山崎コーチをみて今迄の厳格さは何処に…と思ってしまった。
以外と面白いので、山崎コーチの事は人間として指導者として尊敬している。
中学二年生から山崎コーチと二人三脚で歩んできた俺は、山崎コーチにある言葉を言われた。
『バレー部のGW合宿中は、ロードワーク
ストレッチ、筋トレは継続。
勿論、マネージャー業務最優先。
前々から言っている通り、試合に出るのは禁止だが自主練習に参加するのは多目にみてやる。』
山崎コーチは、最近
俺に優しくなった気がする。前なら、こんな事言わなかったのに。
これは、凛花ちゃんに
『りんか、パパがだいしゅき!』
こんな感じの事を言われたのだろう本当に親バカだ。山崎コーチが凛花ちゃんのバージンロードをエスコートするのが凄く気になっていたりする。
考えただけで、面白い。
脱線したのでさっきの話に戻すが
あの人達と自主練習できるのは嬉しい。
粘りのあるレシーブやブロックの練習を肌で感じられるのは俺にとって有意義な物だ。
その日の夜は、興奮覚めず寝るのに時間がかかった。のは、言う迄もない。
4時に俺は眼が覚める。
これも、山崎コーチの指導の賜物だ。
4時15分には寮のエントランスで強化選手達が集まっている。その中に、俺も混ざる。そこからは、30分のロードワーク。
ロードワークを終える頃には4時45分
寮に戻りシャワーを浴びて汗を洗い流す。髪をタオルドライで乾かし終わったら
軽い朝御飯を食べる。
制服に着替えてリュックと部活用のエナメルバッグを持って最寄りの駅に向かう。
音駒の体育館に着くのは6時
部員が着くのが6時30分
それ迄に、職員室から部室の鍵を借り
部活用ジャージに着替えネット張り、スポドリを人数分用意。
ボールを出し、ビブスを畳む。
昨日、乾かしておいたフェイスタオルを畳む終える頃には部員が着替えて体育館に集まってくる。
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作者名:宮橋くれなゐ | 作成日時:2020年4月17日 6時