ハート乱用する系上司に日々苛ついています【文スト】

ハートが5個 ページ6

玄関の扉を開け、靴を脱いで家に入っていく。見た目はぼろっちい安アパートだけど、自前で防犯設備を整えたからオートロックで、インターホンもついてる。床とか壁紙とかも貼り直したり作り直したから中身はちょっといい所のマンションみたいな感じかな。
まあどう頑張っても築50年のやばいアパートには見えないってことで。

『(ご飯…栄養剤でいっか)』

のろのろと歩みを向けた台所(これまた自前で改修した)で、サプリメント型の栄養剤を指で摘んで口の中に落とす。其れを冷蔵庫の中の冷えた麦酒(ビール)で流し込んだ。昨日も一昨日も、夕食はこれだった様な…。不健康だよねえ。まあ死ななきゃ安い安い。

『…はぁ、疲れた』

自然に洩れたため息に苦笑が零れる。嗚呼、それにしても明日太宰幹部と任務だ何て考えたくもない。いっそ明日が来なければ平和なのに。平和だけれども、明日にならなければ今日の疲れとはバイバイできないので早く明日にはなって欲しい。そして眠い。

グダグダと考えつつ、自分の体を風呂場へ引き摺りつつ向かう。そして、脱衣場で服を脱いではたと気付いた。何だか違和感がある。重心が…嗚呼、なんだ、化けた儘じゃん。だから股間の辺りの血流が違うのか。一点集中のバランス取りにくいよね。慣れたけど。んーしかし、胸が無いのはいいな。動きやすい。 ぶっちゃけ胸なんて脂肪の塊だから無くてもいいし、寧ろ無い方が動きやすいから…。別に大して大きい方では無いけれど、銃を構える時に邪魔なんだよね。私、体術とか出来ないから銃とかばっかりだし。そこは重要なんだよね。
そんなこんなで何時もの姿(まな板ver.)になりました。どうせ誰も見ていないし、そして需要も無いから躊躇いは無いね。見ていたら取り敢えず目を潰してあげよう。当然の報いだ。
化けるのは部分でもできるからね。これくらいお手の物。

べ、別にボンキュッボンのグラマラスなおねーさんにだってなれるんだからね！

シャワーのコックを捻り、熱い湯を出す。凸凹の少ない滑らかな身体の上を湯が滑り落ちていく感覚におっさんの様な声が盛れる。いかんいかん。私、ぴっちぴちの20歳の女の子なのにおっさん臭い声を…。やばいやばい。

ーー
風呂入ってると濁点つきの「あ〜」みたいな声出ません？そうですか…出ませんか…。

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ラッキーカラー

あずきいろ

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