情報提供34回目(あっすん) ページ36
僕の髪に顔を埋めるAの頭を撫でる。
僕と同じで癖っ毛な髪はふわふわで全く違う色をした赤髪に手を通してから腕を背中に回して擦る。
僕の主人は一人を選んでる癖に寂しがり屋だ。
まぁ、本当は選びたくて選んでる訳じゃないのは知ってるんだけど。
Aは誰よりも人と話すのが好きだ。
それは殆ど一緒に育ってきた僕だからわかる事。
それを押し殺.す様にして生き出したのは、組合に引き入れられて、情報屋と言う中立的な立場になってから。
ソレを選んだのがまだ、二十歳にもなってない頃。
だから、こうして幼い、甘える様な一面がある。
きっと、もっと、普通のままが良かったのだろうと思う。
僕がAの異能力として生まれてしまったから…そんな後悔みたいな気持ちを持ちながら優しく背を擦る。
もし…もしもドス君が望む異能力の無い世界になったら、Aは救われるのかなと思いながら。
そんな何時かを思いながら僕はAのそばにいよう。
そうしないと、寂しくてAがつぶれちゃうから。
「大丈夫だよA」
「ぅん……」
不安気な子供の声だと思いながら僕は少し笑った。
ーー
ローワンくん視点を書きたかったんですごめんなさい…
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