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松村「……。」
青木崇高「君が檜山くんかな?」
松村「っ、はい。」
青木「文芸編集部の高嶋です。」
松村「……檜山千晃と申します。いつも阿良良木先生の作品を愛読させていただいてます。」
青木「あぁ、それはどうも。こんなに若い子に読んでもらえてるって知ったら先生も喜ぶと思うよ。……あ、座って?」
松村「っ、失礼します。」
青木「ちなみにどの作品が好きなの?」
松村「「黒い繭」が好きです。」
青木「へぇー、随分マイナーな作品好きなんだね。」
松村「っ、そう、ですかね、?」
青木「マイナーじゃん。実際、他の作品に比べても全然売れてなかったし。」
松村「……そうなんですか。」
青木「あ、ごめんごめん。本題に戻ろうか。……早速なんだけど、送って貰った小説読ませていただいたんだけどね?」
松村「っ、はい、」
青木「うーん……作品自体は良いんだよ。話の構成とかも面白いと思うし。……なんだけど、ちょっと描写が暗すぎるっていうかさ、あんまり万人受けするような内容ではないよね?」
松村「……そう、ですね。」
青木「書きたい物を書いてくれるのはいいと思うんだけど、もし仮にデビュー作がこれになるとすれば……はっきり言って、今後売れない気がするんだよね。」
松村「……っ、そうですかね、」
青木「檜山くんくらいの年齢だとさ、もっと……こう、万人受けするような青春物語とかさ、恋愛物語とか……そういう、キラキラしたのを題材に書いていった方が売れやすいと思うんだよね〜。しかも大学生でしょ?ほら、青春真っ盛りじゃん?」
松村「……あっ……そうですね、」
青木「でしょ?だからさぁ、もうちょっとその辺考えてさ、書いてきてくれると有難いんだよねぇ。……ほら、そういう物語だと「大学生」っていうワードでこっちも売り出しやすいって言うかさ。」
松村「……書きたい物を書いちゃ、駄目ですかね。」
青木「いや、だからぁ、駄目ってわけじゃないんだよ?駄目じゃないけど、はっきり言ってこれじゃ売れないよ?それに……君、今までうちに小説何回か送ってくれてたよね?」
松村「っ、はい、」
青木「読んだ人間、みーんな意見一緒だったよ。「これじゃ売れない」って。」
松村「……っ、」
青木「今は電子書籍が主で、ただでさえ紙媒体の小説は売れない時代なんだよ。だったらどうやって手に取ってもらえるか考えてみなよ。」
松村「……。」
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花火2016(プロフ) - のさん» コメントありがとうございます!まいやんとのお話考え中ですのでしばしお待ちください!✨ (3月10日 16時) (レス) id: d050ed87d3 (このIDを非表示/違反報告)
の(プロフ) - 白石麻衣ちゃん推しとしても今回出番あったのとっても嬉しいです。2人が仲良くなっていくところとかまた見れたらいいな。 (3月9日 21時) (レス) @page8 id: 84741cfeca (このIDを非表示/違反報告)
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