怪演女優 Fifty Eight

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林「……以上、コメントを読ませていただきました。」

『っ、嬉しい……。笑』

林「藤井さんも結構ミステリアスと言いますか、あまりテレビにご出演されない方だと思うんでしけど、藤井さんとのお仕事っていかがでしたか？」

『もう……嬉しさが凄かったです。憧れの方だったので、「藤井風さんが私に楽曲を……！？」ってい嬉しさもあったんですけど、藤井さんもすごく素敵な方で。そんな方と一緒にお仕事ができる、一緒に楽曲に携われているという感動がありました。』

林「私も公開されたアルバムのティーザー映像見させていただいたんですけど、楽曲を作り上げたアーティストの方から見た「波多野A」さんがそれぞれ違ってて、面白かったですね。」

『今回のアルバムの中に、似通った曲って一つもないんですよ。人間って、人から見た自分の姿を知った時、それが自分を表現する言葉に繋がるって自分では思ってて……。波多野Aという人間を語る時、一言じゃ終わらない事を知る事ができて。それがまた嬉しかったです。』


林「では最後の質問になりますが、現在のご自身から見た、波多野Aの将来についてお聞かせください。」

『……正直、あまり想像はできてないです。今まで何度か「女優辞めようかな」って思った事があるんですけど、なんだかんだ辞めずに九年の歳月が流れてますし、そもそも子供の頃は、25歳の今、女優という仕事をしているとは考えてもみなかったので。

こんな小娘が何言ってるんだと思われるかもしれないんですけど、自分の予想を遥かに超える出来事が多い人生だなと思ってるので……なんだかんだ、そういう予測できないような事が続くんだろうなって思ってる自分はいますね。』

林「その予測できない事に対して、不安はありますか？」

『あるにはありますけど、不思議と少ないんです。』

林「本当ですか？」

『仮に自分が大変だ。もう無理だ。と感じる出来事って、絶対に人生において無駄じゃないって思いますし、大変だった出来事もいつか笑いながら話せる日が来ると信じてるので……そこに対しては比較的ポジティブに考えてると言いますか、不安に関しては少ないです。』

林「……。」

『……思ったような答えじゃなかったですかね。』

林「いや……お若いのに本当に凄く思慮深いといいますか、聡明な方だなぁと感じて……ちょっと言葉が出なかったです。」

『良かった……。やり直しになるかと思った……。笑』

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