怪演女優 Fifty Eight

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林「ちなみにセットにあるお花なんですけど……。」

『すごい綺麗ですよね。』

林「毎回、華人の赤井勝さんにお願いして、イメージに合わせてデザインをおまかせしているんですけど、今回のお花はダリアですね。」

『ダリア。』

林「内面の気品が溢れている美しい姿を思い起こさせるという事から、白いダリアをベースに、波多野さんの凛としつつ、ゴージャスな雰囲気を作り出していただきました。」

『そんな風に言っていただけるとちょっと恥ずかしいですけど、やっぱり嬉しいですね。ありがとうございます。』

林「近年、話題作への出演が耐えない波多野さんですけど……やっぱり波多野さんを語る上で欠かせないのは、2022年にシリーズが終了した大ヒット作「パラノイア」ですかね。」

『そうですねー……あれは凄かったですね。笑』

林「一応確認なんですけど、デビュー作なんですよね？」

『そうです。』

林「デビュー作であの演技ってやっぱり凄いですよね……。結構、役作りとかって大変だったんじゃないですか？」

『そうですね……。もう当時は本当に右も左も分からないような状態だったので、監督さん、脚本家さんを交えて、話し合いを重ねて、水嶋いおり像を作っていった感じです。』

林「僕も一視聴者としてドラマ拝見していたんですけど、やっぱり凄いですよね。結構圧倒されたと言いますか……。」

『ありがとうございます。』

林「影響も凄まじかったんじゃないですか？」

『もう凄かったですね。変装しないで外に出ると周りがザワザワすると言いますか……ただ、自分の心持ち的には、まだ芸能人にはなり切れていない状態だったので、本当に世界が変わったというか……不思議な感覚でした。』

林「サイコパスと言いますか、通常だと理解できないような人物だったと思うんですけど……弊害とかって……。」

『あっ……まぁ、それなりに……笑』

林「やっぱりあるんですね……。」

『最近はなくなったんですけど……初対面の方に「もっと怖い子だと思ってた」って言われる事ですかね。笑』

林「それほど水嶋いおりという人物になっていた証拠ではあるものの、やっぱり怖がられるのは複雑ですよね？」

『そうですね。「怖くないんだけどなぁ」って。笑』

林「よく役者さんが「役のイメージと、本当の自分のギャップに苦しんでいる」という事を仰っているのを耳にするんですけど、そんな感じですかね？」

『簡単に言うとそんな感じです。』

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