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松村「……。」
前田「ねえ、聞いてる?」
松村「っ、あの人に、聞いてからでもいいですか、」
兵頭「もちろん!!まーじさんきゅ!!」
松村「……っ、」
すっかり忘れていた。
僕は、日本一のヘタレで、日本一の陰キャだった。
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仁村「で!!秀胤生の彼とはどうなってんの!!」
古川「やった?」
『ねぇー、食事中に下世話なんですけどー、』
古川「だって気になるじゃん!!そんなドラマみたいな話、聞いた事ないんだからさ!!」
『残念でした、まだなーんにもありませーん。』
古川「なぁんだ、まだなんだぁ……。」
仁村「でもさぁ、ちょっと不気味だよね、」
『なにが?』
仁村「いや、同い年の女の子自分の部屋に連れ込んで、一週間、そういう事がなんにもないんでしょ?」
古川「たしかに。平均、一週間以内には手出すよね。」
『どこの統計なの?』
仁村「その彼は欲が無さすぎるのか、はたまたヘタレすぎて咲良に手が出せてないのか、もしくは……完全に油断させといて、がぶり。の隠れ肉食タイプなのか。」
『普通にそういう目で見てないだけなんじゃないの?』
古川「いや、咲良をそういう目で見ない男なんて居ないから。咲良って自分の事全然理解してないんだよね。」
『褒められてるのか貶されてるのか分からないね。』
仁村「咲良的にはさ、手応えみたいなのあるの?……この人私の事好きだろうなぁ、みたいな。」
『いや嫌われてないとは思ってるよ。むしろ……まぁ、ありがたい事に、好かれてる方だとは思う。』
古川「じゃあ二個目のパターンだ。」
仁村「二個目だね。」
『さて、ではそろそろ教室に向かいます。』
仁村「あっ、逃げる気だな、こいつ、」
古川「私達だって一緒の授業なんですけどーっ、」
『先行ってるねー。』
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松村「……。」
『……ん?なぁに?』
松村「……あの、」
『うん?』
松村「……今日、咲良さん囲んでた人達、分かります?」
『……なん、となく?』
松村「その人達が、咲良さんを紹介しろって言ってきて、……嫌ですよね、?」
『んー、嫌じゃないけど……。』
松村「……、はい、」
『千晃くんはそれでいいの?』
松村「えっ、」
『囲んでた人達に私を紹介するの、嫌だったりしない?』
この人はたまに、僕の心を見透かしたような事を言う。
好きなのがバレてるのか、はたまた偶然か。
……でも僕は、
松村「……嫌では、ないです、」
嫌だとは、言えなかった。
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花火2016(プロフ) - ぴさん» ありがとうございます!波多野ちゃんも喜んでおります!笑 皆さんのおかげで素敵な一年になりそうです笑 (2月9日 23時) (レス) id: d050ed87d3 (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - 更新ありがとうございます!そしてはたのちゃんお誕生日おめでとう!25歳!はたのちゃん、花火2016さまも素敵な一年になりますように (2月9日 15時) (レス) id: 6f5cf267a1 (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - ぬょさん» コメントありがとうございます!もうここまで来たら一旦倦怠期迎えたこと書いちゃえ!!って思って書きました笑笑 はたちゃんの「は」は私の「は」です!!(違う) (2月2日 15時) (レス) @page17 id: d050ed87d3 (このIDを非表示/違反報告)
ぬょ(プロフ) - 花火さんの報告(?)の次のお話がじゅりはたの倦怠期なのあまりにも素直すぎて花火さんが愛おしいです笑はたちゃんの「は」は花火さんの「は」だったんですね(?) (2月2日 15時) (レス) @page18 id: 81b3a9c5f9 (このIDを非表示/違反報告)
エム(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています。私は他の方との恋愛模様も見たいなぁと思っています。花火さんが楽しく創作活動できる方を選んでください! (2月2日 2時) (レス) @page16 id: f8c2db3e69 (このIDを非表示/違反報告)
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