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『おいしい……。』

田中「チュロスってこんな旨かったっけ。」

『久々に食べると「これこれ!」ってなるよね。』

田中「んね、それな。」


長いカラオケの時間……ではなく、長い運転の末、樹くんが連れてきてくれたのは、東京ディズニーランド。

入口ゲート前のお馴染みのアナウンスを聞いた瞬間、着いたばかりなのにワクワクが止まらなかった。

コスプレをしているゲストの方を見ながらチュロスを食べていると、左側からシャッター音がした。


『……ん?』

田中「んー?記念日だから撮っておこーって。」

『やめてよ、すっごい気抜いた顔してたでしょ。』

田中「そこが可愛いんじゃんよ。」

『えぇー……?』

田中「よろしいですか、ホップス巡査。」

『んふっ、役名で呼ばないでよ、ニックって呼ぶよ。』

田中「やだ、樹がいい。」

『……でもさ、名前で呼んでもバレないかな?』

田中「んー?ディズニーでそんな他人の話に耳傾けたりしないっしょ、大丈夫じゃね?……多分。」

『そっかぁ、じゃあ大丈夫かな。』

田中「そう。せっかくの記念日に来たんだからさ、今日はそういうのあんま気にせず楽しもうよ。次どこ行きたい?」

『んー……』


そう言って樹くんが持っているスマホに表示されている、ディズニーランドのマップを覗き込む。

でもなんだか不思議な感じ。

普段は二人ともテレビに出ている「芸能人」として知られているのに、ディズニーに居ると「ゲスト」になる。

第一、二人で歩いてても、今の所はバレていない。はず。

たしかにサングラスもしているし、コスプレしている人達に紛れたら私達なんて目立たない方だと思うけど。

……ディズニーマジックって凄いな。


田中「あ、美女と野獣さ、さっきめっちゃ混んでたし、2000円のファストパスしちゃう?」

『いいね、あれ乗りたかったんだ。』

田中「俺も〜。……よし、取れた。……って事でさ、今日はこれでもかってほどいーっぱい写真撮ろ。」

『……ふふ、そうだね。記念日だしね。』

田中「そう。って訳で撮ろ。はい、チーズ。……あらかあいい。ほら見て。天使が映ってる。」

『天使じゃないから。……拡大しないの。』

田中「んはっ!!じゃ、そろそろ行こっか。」

『うん。……ん?』

田中「手。迷子になったら困るっしょ?」

『ふふ、はいはい。』


こうやって堂々と手を繋いで外を歩くなんて、普段じゃ考えられないけれど、こんな日だけは許してください。

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花火2016(プロフ) - ぴさん» こんばんは!今作も見ていただきありがとうございます!せっかくの記念日ですから張り切っちゃうんですよね〜かわいいねぇ〜☺️☺️☺️ (9月30日 22時) (レス) id: 5bc3e1fe69 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 移行&更新ありがとうございます!ディズニーデート!!最高です!!!彼女と旅行とかちょっと…とかTVとかで言ってる癖に夢主ちゃんの為に張り切っちゃう樹くん最高すぎます…!いつも素敵なお話ありがとうございます! (9月30日 18時) (レス) @page7 id: 6f5cf267a1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花火2016 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年9月30日 10時

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