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J side
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昨日の件で、事務所のかなり偉い人からこっぴどく絞られた俺達は、その後の仕事はなかった為、俺の車に五人を乗せて家まで送り届けたところ。
俺のせいで五人が怒られたと言っても過言ではないので、少しずつ罪滅ぼしをしていこうという浅はかな考えの、記念すべき第一個目である。
ジェシー「じゃあ、Aちゃんにもよろしく伝えといて。」
田中「うん。」
全員に「Aちゃんの様子どう?」「Aちゃん大丈夫だった?」と心配の声を貰ったけれど、正直今ぐらいは自分の心配をしてほしかった。
そんな優しい所が良い奴らだなって思うきっかけでもあるけれど、正直、俺もなんて言っていいのか分からず、多分大丈夫としか答えられなかった。
というのも、あれからAちゃんはずっと眠り続けていたので、大丈夫じゃない事は分かるんだけど、それ以外の情報がほとんど分からないから。
かと言って、疲れているだろうから無理やり起こすのも可哀想だし、そこまでして様子を聞くほど空気が読めない奴でもないので寝かせておいた所存。
にしても、あれからちゃんと起きれているだろうか。ご飯もちゃんと食べれているだろうか。という不安を抱えながら、帰路に着く。
田中「ただいまー……。」
家の中が美味しそうな香りに包まれていて、Aちゃんが起きて料理をしたという事が分かって、とりあえず、一旦、ホッとした。
Aちゃんが起きてたら何を食べたか聞こう、と思いながらドアを開けると、真っ先に目に入ったのは、ドアの近くに座っていたニコちゃんだった。
三ヶ月も一緒にいると、にゃあ、にゃあ、と鳴いているのは、何か伝えたい。つまりお喋りしているという事も理解できている。
だけど、なんだろう。
何かを伝えたいなら、俺よりもAちゃんの方が適任だろうに。
そんな事を思いながら、ふと、前を向くと。
天使が、ベランダの柵に座っていた。
部屋着のラフな白いワンピースを着たAちゃんは、イヤホンをしているのか、俺の帰宅に気付いていないようで、そのまま道路を見ていた。
よくベランダに出て、煙草を吸いながら考え事をする子だけれど、
今回は、多分そんな、簡単な事じゃない。
Aちゃんが驚いて落ちてしまわないように、ゆっくりと近付いて、
そのまま抱き締めて、力を振り絞って、後ろに倒れ込んだ。
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花火2016(プロフ) - ぴさん» コメントありがとうございます!ジャニヲタからするとほんと複雑ですよねぇ…。私と同じジャニヲタさんのモヤモヤを解消する為に書いたので、喜んでいただけて嬉しいです☺️ (9月27日 16時) (レス) @page49 id: 5bc3e1fe69 (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - 更新ありがとうございます!昨今色々騒がれてて推してる身としては色々疲弊してたのですが今回のお話を読んでちょっと救われました🥲🥲これからも更新楽しみにしております! (9月27日 8時) (レス) id: 6f5cf267a1 (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - ぴさん» 読んでくださりありがとうございます!!あれ見ながら「でも夢主ちゃんならいいんだろうな〜」と思ってたのでそれを形にできてこちらも満足です!これからもお願いします! (8月27日 13時) (レス) @page45 id: 5bc3e1fe69 (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - 更新ありがとうございます!トークィーンズが放送されてからそのお話が読みたかったのでほんと嬉しいです( ; ; )これからも無理なくよろしくお願いします! (8月27日 1時) (レス) id: 6f5cf267a1 (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - ぴさん» こちらこそ読んでくださりありがとうございます!めっっちゃ良かったですねぇ…。井手くん、未だに録画見返すくらいには大好きなキャラです…。抱き締めたい…。愛でたい…。 (7月24日 22時) (レス) id: 5bc3e1fe69 (このIDを非表示/違反報告)
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