怪演女優 Fifty Two

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「Apparently, it has been officially decided that Disney's comments will be released. I hope you get a happy end.」
(今、ディズニーからのコメントが正式に発表される事が決まったらしい。これで無事に終わればいいんだけど。)

『Is that absolute? that’s a relief.』
(本当ですか？……安心しました。)


天下のディズニーから今回の件についてコメントされたら、もう出版社も下手な事は何も言えなくなるだろう。

それに安心していると、ティミーは私の背中をさすってくれた。


Timmy「Everyone here is on your side.」
(ここにいる皆は全員、君の味方だよ。)


その言葉に共感するように、拍手をしてくれるスタッフの皆さん。

中には「そうだそうだ！」「あんな噂に負けるな！！」と、声をかけてくれるスタッフさんや、日本語で励ましてくれるスタッフさんもいた。

この件に関する事では、何があっても絶対に涙は流さないと心に決めていたのに、現場の皆さんの温かさに、つい涙が出てしまった。

こんな根も葉もない噂が広まってしまい、少なくとも不安になったり、心配になったり、直接的に迷惑を被っている人だって少なくないはずなのに。

それなのに、何故こんなにも優しくしてくれるのだろう。

まさか、こんなに優しく迎えてくれるなんて思っておらず、なんてこの感謝の気持ちを表現したらいいのか分からず、深く、深く、お辞儀をした。

もしかしたら私が降板になってしまうのかもしれない。という不安はいつの間にか消えていったと同時に、ここなら大丈夫。と思えた。

こんなに優しい励ましが、他にあるのだろうか。

嬉しい気持ちが溢れそうになりながら、涙を拭っていると、


ふと、こんな言葉が聞こえてきた。


「She is so full of herself.」
(あの人、本当に調子乗ってるよね。)

「Isn't that article true?」
(あの記事本当なんじゃない？)

「She is flattering people.」
(いろんな人に媚び売ってるしね。)

「It's really annoying.」
(ほんとにムカつく。)


普段なら、なんとも思わないであろう言葉が、グサッと胸に刺さった。

あの言葉が出ると言うことは、普段からそう思われていたという事で。

だけど、言われるのは自分の報道が原因ではあるので、言い返したりなんて出来ず、あぁ、そうなんだな。と、悲しい気持ちになっただけ。

……一気に現実に引き戻されたような気持ちになった。

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