・ ページ38
・
H side
──────────────────────────────────
ネットの記事の内容は、控えめに言って酷かった。
事実かどうかも分からないただの憶測を、「真実」と捉えられてもおかしくないように書かれていて、知らない人が見たら誤解してしまうほどで。
ネットの反応などを見ても、ファンの人はもちろん、それ以外の人もほとんど信じていなかったが、情報を鵜呑みにした人達は、彼女をとても非難した。
信じている人も、非難している人も、どんな形であれその情報を拡散しており、気付けばTwitterのトレンドにも「枕営業」の単語は入っていた。
そんな疑惑を出された彼女をこよなく愛する彼の方を見る。
田中「………。」
彼女を侮辱された彼は、完全に怒っていた。
付き合いの長い俺たちが一瞬で分かるくらい怒っていた樹は、怒りに震えながらガタンと椅子から立ち上がり、そのままドアに手をかけた。
京本「樹、どこ行くの、」
田中「決まってんだろ、これ書いた出版社に消せって言ってくんだよ。」
いつもは冷静に周りを見渡すタイプの樹が、珍しくキレていた。
そんな突拍子もない事を言い出す樹に、俺達は焦った。
森本「樹、一回落ち着けって！！」
田中「止めんなよ。」
�眞蓮峙せ�ちはわかる！！わかるけど一回座れ！！」
田中「止めんなよ！！あんな記事書かれて落ち着いてられるかよ！！」
松村「お前が言ったら、それこそ、次は樹が面白おかしく書かれるぞ！！」
田中「俺の事なんかどうでもいいんだよ！！」
ジェシー「樹が行ったら六人で居られなくなるかもしんねぇじゃん！！」
そのジェシーの一言で、樹の瞳の奥が揺れた。
ジェシーは樹の目をまっすぐ見つめながら、優しく諭した。
ジェシー「俺、Aちゃんの事は、SixTONESの一員って言ってもいいくらい、大事に思ってんだよ。……だからこそ、樹が出版社に行って抗議した結果、変に騒ぎ立てられて、六人でいられなくなったら、俺はAちゃんの事嫌いになっちゃうかもしんない。」
田中「……っ、」
ジェシー「……俺やだよ。……ずっと六人でいたいし、Aちゃんの事も嫌いになりたくねぇの。……だから一回座ってよ。」
その優しい言葉に樹は冷静さを取り戻して、また、椅子にかけ直した。
ジェシーの言う事はごもっともだし、ここにいる全員が同じ事を思っている。ただ、樹が暴走する気持ちも分かるからこそ、全員、辛かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 311人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
安珠海(プロフ) - 花火2016さん» わー!!調べてくださって嬉しいです!!!!お手隙の際に是非!!!! (2023年2月16日 16時) (
レス) id: 81b3a9c5f9 (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - 安珠海さん» コメントありがとうございます！いま調べてみたんですけど、中島裕翔くんのやつなんですね！見てみます！ (2023年2月16日 12時) (レス) @page36 id: 0f7e1e76f5 (このIDを非表示/違反報告)
安珠海(プロフ) - いつも素敵なお話ありがとうございます!!!!｢#マンホール｣という映画がパラノイアと似てる部分があって面白かったので是非見て欲しいです!!お話と関係なくて申し訳ないのですがどうしても伝えたくて、、忙しいとは思いますが、更新楽しみにしています!!!! (2023年2月16日 3時) (レス) @page36 id: 81b3a9c5f9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっぴー(プロフ) - 花火2016さん» お返事ありがとうございます！！ (2022年12月31日 20時) (レス) id: e18cd32993 (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - ゆっぴーさん» コメントありがとうございます！喧嘩は無いです！（というか今のところ考えてないです！） (2022年12月31日 18時) (レス) id: 0f7e1e76f5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
