怪演女優 Fifty Two

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正直どの楽曲も好きなので、何を聴かせようか、かなり悩んだけれど、とりあえず一番再生数が多い「Imitation Rain」をタップした。

静かな車内に、滑らかなピアノラインが響く。

「Oh…」「wow…」「cool…」と、かなりいいリアクションが続いており、自分の楽曲では無いのに、なんだか誇らしく感じてしまう。

と、ここで。


『This is my boyfriend.』
(あっ、これが私の彼氏。)

Timmy「...He sings in an interesting way.」
(……彼、面白い歌い方するね。)

『I didn't perform it in this song, but I'm in charge of rap in the group.』
(この曲では披露してないんだけど、グループではラップを担当してるの。)

Timmy「Is he a rapper?」
(彼ラッパーなの！？)

『Yeah, that’s right』
(そうなの。)

Timmy「I want to hear his rap.Let me know when you're done listening.」
(彼のラップ聴きたいな、これ聴き終わったら聴かせて？)

『No problem.』
(もちろん。)


「Imitation Rain」を聴き終えたところで、私が初めて聴いた時「この人ラップうまいなぁ……」と思った楽曲である「NEW ERA」を聴かせる事にした。

その結果。


Timmy「Foo!! He's amazing!!」
(彼、素晴らしいよ！！)

『Are you serious?』
(ほんとに？)

Timmy「I mean, I became a SixTones fan!!They are the best!!」
(というか、SixTONESファンになったよ！！彼ら最高！！)

『I’m delighted!!』
(嬉しい！！)

Timmy「It's a waste that they haven't lifted the ban on subscribers. They'll definitely sell well.」
(サブスク解禁してないのが勿体ないね、彼ら絶対売れるのに。)

『I brought the CD. Do you want me to lend it to you?』
(あ、私、CD持ってきたけど、貸そうか？)

Timmy「Oh, Thank you!!」
(ありがとう！)

『Then I'll bring it tomorrow.』
(じゃあ明日持ってくるね。)

Timmy「I look forward to it!」
(楽しみにしてる！)


まさか憧れの俳優に、彼氏の楽曲を布教できるとは思っていなかったし、こんなに気に入って貰えるとは思わなかったので、自分でもかなり驚いている。

もしかしたら、いつか、SixTONESのLIVEに行く為に来日したり……なんて。

それは流石にないか。



翌日の朝。

CDを持ってきた私に意気揚々と「SixTONESのインスタグラム、フォローしたよ！！」と言ってきたティミーに、これは来日も夢じゃないな。と思った。

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