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田中「……え?」

『顔に出ないタイプだから気付かないと思うけど……こう見えて、私も結構寂しいんだからね?……他の女の子に目移りしないかな、って不安もあるし。』

田中「……、Aちゃん、」

『なのに樹くんは寂しくないんだ、……へえ、』

田中「っ、ごめんごめんごめん!!寂しいから!!本当は俺も寂しいの!!ちょっと強がっちゃっただけだから!!許して!!」


無論、分かってる。

だけど樹くんが本当に寂しそうな顔をしているので、これじゃ渡米直前は本当に死んじゃうんじゃないかと心配になり、なんとなく言ってみただけ。

もちろん私も寂しいのは本心だけど、まさかこんなに焦るとは思ってなくて、本当に樹くんが寂しく思ってくれていたのを感じて、ちょっと嬉しくなった。

わなわなして私の機嫌を取ろうとしている樹くんをぎゅっと抱き締めると、反射的になのか、私の事を優しく抱き締め返してくれる。


『安心して?……今は態度に出てないけどさ、多分私も直前になったら寂しさが増して、「行きたくない」って子供みたいに駄々こねると思うから。』

田中「……じゃあやっぱり日本にいて、」

『仕事頑張ってる私は好きじゃない?』

田中「……んーん、……だいすき。」

『うん、……だから、樹くんに今以上に好きって言って貰えるように、私頑張ってくるから。……アメリカ行ってもちゃんと連絡するし、電話もしよう?』

田中「……うん。」

『……ありがとう、寂しがってくれて。……すっごい嬉しい。』

田中「……電話も、LINEも、面倒くさいって言わずにしてくれる?」

『もちろん。……疲れて寝ちゃってる時とかは忘れちゃうかもしれないけど。……でも大丈夫。ちょっとでも連絡取れるようにするから。』

田中「……ありがとう。」

『こちらこそ。』


抱きしめ合ってこんな事を言うのは、多分出発する日の前日とかでいいと思うんだけど、私が思った以上に樹くんが寂しがりだったのを忘れていた。

ちょっとだけ髪の毛が長くなった樹くんの髪の毛を優しく撫でると、その手をぎゅっと握られ、そこにちゅっとキスを落とされる。

愛おしさと同時に、樹くんと離れるという寂しさも、少し増してしまった。


田中「……一個だけ、お願いしてもいい?」

『ん?なぁに?』

田中「……毎日、自撮り送ってほしい。」

『え、めんどくさっ。』

田中「えっ、」

『え、電話とかじゃだめ?』

田中「だめ。」

『めんどくさぁ……。』

田中「ねえ、」

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綾木 麗(プロフ) - 花火2016さん» ごめんなさい、返信めちゃくちゃ長くなってしまいそうなので、ボードの方に送らせていただきます (2022年12月17日 19時) (レス) id: 5a575a9999 (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - 綾木 麗さん» コメントありがとうございます!実は鎌倉殿のお話を考え始めた頃からずーーーっと練ってた構成なので、褒めていただけて嬉しいです……。ハコヅメのお話も今日俺のお話も大好きで読ませていただいてます、お褒めいただき光栄でございます……。 (2022年12月12日 4時) (レス) id: 0f7e1e76f5 (このIDを非表示/違反報告)
綾木 麗(プロフ) - えー待って待って八千代生きてたの胸熱過ぎるんですけど……しかも息子役が菅生新樹さんって……花火さま神ですよね???前から存じておりましたけど (2022年12月12日 0時) (レス) @page25 id: 5a575a9999 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花火2016 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年11月23日 19時

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