怪演女優 Fifty One

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眞栄田「……っ、朝比奈さん、」

『……私の写真で犯人が捕まった。……それはさ、嬉しかったんだよ、無我夢中でやった事が無駄じゃなかったって言われてるような気がして。……真っ暗な洞窟の中で一筋の光が見えたような感覚。』

眞栄田「……はい。」

『……ほんっと……、釈放された時のニュースは今でも鮮明に思い出せるよ。……あの子が刺されたって聞いた時より頭真っ白になって、全部馬鹿馬鹿しくなった。……あいつらからしたら、私達なんか虫ケラ以下なんだなぁって。』

眞栄田「……、それで、朝比奈さんはどうしたんすか、」

『もちろん言ったよ、そんなのおかしいだろって。……当時大学生の小娘の言う事になんて、大人様は聞く耳持たないじゃない？……そのまま事件は風化していった。』

眞栄田「……あ、あの、もしかして、朝比奈さんが会ってた男の人って、」

『……、若かった？その人。』

眞栄田「いや、おじさんでした。」

『あぁ、あの子のお父さん。……、話を戻すけど、……私は苦しんでるあの子に気付いてあげられなかった。……着信だってあったのに気付けず、目の前の犯人を選んだ。……その、償い？って言うか罪滅ぼしっていうか……、あの子の治療費、ちょっと渡してんの。』

眞栄田「……、そうだったん、すね、」

『……あんたは私とは違うでしょ、……大人が聞く耳持たなかろうが、周りから馬鹿だって言われようが、どんな敵が現れたって、……絶対屈しちゃ駄目だよ。』

眞栄田「……っ、はい、」

『……あんたは、私みたいにならないでね。』

眞栄田「…………。」


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『……そう、浅川恵那と仲直りしたの。』

眞栄田「はい、……ほんと、何から何までありがとうございました。」

『……この前の話だけどさ、』

眞栄田「……、恋人さんの話ですか？」

『……私と浅川恵那の間に何かあったんじゃないか、ってやつ。……もうそんなの興味ないなら言わないけど、……聞きたいなら教えてあげる。』

眞栄田「っ、……気に、なります、」

『……二年前の斎藤さんとの路チュー写真あるでしょ。……浅川恵那がニュース8を降板するきっかけになった写真。』

眞栄田「……っ、はい、」

『……私だよ。』

眞栄田「えっ？」


『……あの路チュー写真を撮ってリークしたの、……あれ、私なんだよね。』


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長澤「………っ、」

鈴木「っ……、」


『…………っ、』


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眞栄田「……えっ、」

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