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小栗「……っ、まだ、帰ってなかったのか。」
『先程、帰ろうとしたが……お前が倒れたと聞いて戻ってきた次第だ。……まぁ、お前と二人きりで話したい事もあったからな。』
小栗「……なんだ、？」
『……久しぶりに鎌倉に足を踏み入れた時、言葉に出来ない違和感を感じていたのだが……。お前の息子が「和田合戦」と口にした時、その違和感の正体が分かった。……あの和田が、挙兵して、……そして、討ち取られたのか。』
小栗「……っ、あぁ。」
『……畠山は、隠居したんだよな、？』
小栗「……彼は、執権となった我が父が滅ぼした。」
『……、そうか。』
小栗「……すまない。」
『……いや、下手な嘘を付かれるより、よっぽど良い。……そうか、……全員、死んだか。』
小栗「……、私からも、一つ良いか。」
『……あぁ。』
小栗「……お前の息子の、父親についてだが。……やはり、あれは、」
『……、お前が想像している通りだよ。』
小栗「……やはり。」
『……似てるよな。……産んだ時、瓜二つで驚いた。』
小栗「……息子には、父親の事は、」
『伝えていない。……というか、彼にも伝えてなかった。……伝えていたら、腹を切り裂かれて、殺されていたに違いない。……だから、あの世で驚いたんじゃないかなぁ。……目をまん丸にして驚いた顔が目に浮かぶ。』
小栗「…………。」
『……、息子を産むまで、私がどうして生き延びたのか分からなかった。……鎌倉を出た時だって、奥州を建て直せたら、すぐに死のうと思っていた。……だが、自分の息子が呑気に寝ている顔を見たら……死ぬ気が失せた。』
小栗「……っ、」
『似てるんだよ、間抜けな寝顔が。……っ、瓜二つだったんだよ。』
小栗「……八千代、」
『……っ、まだ、御曹司を死に追いやった頼朝の事を許せたわけじゃない。……あの院宣を出した大天狗の孫を流罪にしたのも、私は甘いと思っている。……だが、……だが、っ、小四郎だけは、何故か恨めないんだよなぁ……っ、』
小栗「……っ、」
『辛かったよなあ、っ、……お前だって、友を殺したくて殺してたわけでも、……っ、御曹司を死に追いやりたかった訳でもないんだもんな、ぁ、……っ、』
小栗「……っ、はぁ、……っ、」
『っ、……お前と……っ、生きて、会えて……っ、よかった、ぁ、……っ、』
小栗「……っ、ぐす、……っ、」
『うぅ……っ、……っ、はぁ、っ、……ぐす、』
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綾木 麗(プロフ) - 花火2016さん» ごめんなさい、返信めちゃくちゃ長くなってしまいそうなので、ボードの方に送らせていただきます (2022年12月17日 19時) (
レス) id: 5a575a9999 (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - 綾木 麗さん» コメントありがとうございます！実は鎌倉殿のお話を考え始めた頃からずーーーっと練ってた構成なので、褒めていただけて嬉しいです……。ハコヅメのお話も今日俺のお話も大好きで読ませていただいてます、お褒めいただき光栄でございます……。 (2022年12月12日 4時) (レス) id: 0f7e1e76f5 (このIDを非表示/違反報告)
綾木 麗(プロフ) - えー待って待って八千代生きてたの胸熱過ぎるんですけど……しかも息子役が菅生新樹さんって……花火さま神ですよね？？？前から存じておりましたけど (2022年12月12日 0時) (レス) @page25 id: 5a575a9999 (このIDを非表示/違反報告)
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