怪演女優 Fifty One

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翌日、三つの研究機関にDNA鑑定をお願いしてみた。

長く使われているものなら、唾液や髪や髭などが付着している事があり

DNAが採取できるかもしれないと言われた。


ストールから検出されたDNAが

晴美さんのスカートから検出された型と一致すれば

松本さんが犯人ではない事が証明される。


そしてその型が、本城彰本人のDNAと一致すれば

少なくとも本城彰は井川晴美さん殺害の真犯人であると断定できるはずだ。



眞栄田「……。」

『……。』

「岸本様ー、お待たせ致しました。」

眞栄田「っ、はい。」

『行ってらっしゃい。』

眞栄田「行ってきます。」



眞栄田「……「検体Aと検体Bは同一人物のDNAであると判定できる。」」

『よし……っ、これで周りも動かざるを得ないでしょ……。』

眞栄田「ちょ、っ、ちょっと、浅川さんに連絡します、」

『うん、「ニュース8」でこれ扱ってもらったら、世論も動くはず。』

眞栄田「……、はぁ、？」

『……なに、浅川恵那なんだって？』

眞栄田「……「了解」って。」

『はぁ？それだけ？』

眞栄田「なんだよ、了解って……。」

『え、なに、あいつやる気あんの？』

眞栄田「……っ、とりあえず「ニュース8」にこの情報持ち込んでみます。……もしかしたら朝比奈さんにも協力してもらわなきゃいけなくなるかもしれないんですけど……、そんときはお願いしてもいいすか？」

『当たり前じゃん。……こんな真実を放っておくマスコミなんて要らない。……それこそ本当に「マスゴミ」って言われちゃう。』

眞栄田「……そうっすね。」



浅川さんの反応が鈍かった理由は、

数日後、僕がそのスクープを「ニュース8」に持ち込んだ時にわかった。



眞栄田「……っ、こっちです。」

『……失礼します……っ、』

長澤「……っ、わざわざすみません、来ていただいて。」

『…………。』

三浦「……あなたが、岸本と二人でこの事件を調べてたっていう、フリーのカメラマンさん？えーっと、お名前……。」

『……朝比奈と申します。』

三浦「報道部の滝川です。」

長澤「はじめまして、……アナウンサーの浅川恵那です。」

『……、はじめまして。』

眞栄田「…………。」

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