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── 32年前 鎌倉
中川「死んだ振り……！？」
『あぁ。』
中川「どうして……。」
『……小四郎が、御曹司が死ぬきっかけを作ったのは知っているな？……ちょいと痛い目見せてやりたいのだ。』
中村「そこまで、小四郎殿を恨んでおられるのか？」
『恨んではいないさ。……だが、……鎌倉にふんぞり返っている鼻の伸び切った天狗と、朝廷の思い通りに殺されてやるのが馬鹿らしくなったんだ。』
山本「……何をすればいい。」
中川「平六殿……。」
山本「話を聞くだけだ、馬鹿らしい策なら降りればいい。」
『……まず、小四郎と和田殿に私が死んだと思い込ませてくれ。』
中村「和田殿は、あなたに何を？」
『あ、いや、あの方に恨みなんてこれっぽっちもないが……彼は素直すぎる。口を滑らせてもおかしくないから、申し訳ないが今回はあちら側だ。』
中川「……それが良いかと。」
山本「……それで？」
『……私がここで、腹から血を流して死んだ振りをする。……だから、お前達にはまず、赤い染料を持ってきてほしい。』
山本「……ほう。」
『そして、私が死んだと思い込んだ小四郎がここから出て行った後、私はこっそり御所を抜け出す。……「あとは私達がやっておく」とでも言えば、あいつは簡単に騙されるだろう。』
中川「それで……、それからはどうするのだ。」
『……計画に乗るなら、教えてやってもいい。』
中村「……、承知した。」
中川「梶原殿……。」
中村「それが八千代殿の望みであれば、やるべきだと考えた。……それに、こうでもしなければ、拙者は……。」
『……かたじけない。』
山本「面白い。……流石は九郎殿の右腕だ。」
中川「平六殿まで……。」
山本「面白いじゃねえか、……俺はやるぞ。」
『……次郎、……どうする。』
中川「…………。」
・
山本「……あとは俺らがやっとく。……小四郎を頼んでも良いか。」
横田「相わかった。……行こう。」
小栗「……八千代、……っ、」
山本「……もう目覚めて良いぞ。」
『…………、あいつ気付かなかったな。』
山本「……時間が無い、向かうぞ。」
『……、ちなみになんの染料だ？』
山本「鶏の血だが。」
『は？』
中川「ここから、どこに向かうのだ。」
『……奥州に戻り、再建する。』
中川「……そうか。」
『……、お前達、小四郎を頼んだぞ。』
中川「……っ、あぁ。」
中村「……。」
山本「任せておけ。」
『じゃあな。』
山本「…………。」
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綾木 麗(プロフ) - 花火2016さん» ごめんなさい、返信めちゃくちゃ長くなってしまいそうなので、ボードの方に送らせていただきます (2022年12月17日 19時) (
レス) id: 5a575a9999 (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - 綾木 麗さん» コメントありがとうございます！実は鎌倉殿のお話を考え始めた頃からずーーーっと練ってた構成なので、褒めていただけて嬉しいです……。ハコヅメのお話も今日俺のお話も大好きで読ませていただいてます、お褒めいただき光栄でございます……。 (2022年12月12日 4時) (レス) id: 0f7e1e76f5 (このIDを非表示/違反報告)
綾木 麗(プロフ) - えー待って待って八千代生きてたの胸熱過ぎるんですけど……しかも息子役が菅生新樹さんって……花火さま神ですよね？？？前から存じておりましたけど (2022年12月12日 0時) (レス) @page25 id: 5a575a9999 (このIDを非表示/違反報告)
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