怪演女優 Thirty Eight (ページ48)

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「……お疲れ様です。」

『お疲れ。』

「……検事、ちゃんと寝てくださいね。」

『……ん。』

「……失礼します。」

『……………………。』

” あなたに嘘をつきました ”

” これ以上、あなたに迷惑はかけられません ”

『っ……、』

【佐伯柚希及び、湊柚希の調査結果】

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2007年9月21日、湊(現佐伯)柚希の父親が失踪した。

湊柚希の父親は弁護士だった。

娘の柚希が10日かけて探したが見つからず、警察に相談しに行ったが、渡辺康介の捜索に大忙しでまともに取り合って貰えなかった。

そのまま時が経ち、八ヶ月ほどが経過した時、母親が「新しい父親」と称して現在の湊柚希の戸籍上の父親である「佐伯」という男を家に連れ込んだ。

そして失踪から一年が経った頃(2008年)、家出をして東京へと向かう。

柚希は東京の児童養護施設に辿り着いたが、職員が確認の為に母親に連絡をしたが連絡がつかず、職員は柚希を養護施設で引き取る事になる。

東京では「湊柚希」を名乗って生きていたある日、小学校の教員からアメリカ留学の話を勧められ、12歳の時にアメリカに留学する。

17歳で帰国した頃には既に父親は死亡扱いとなっており(失踪宣言)両親の離婚か成立している為、「佐伯柚希」へと名前が変わっており、司法試験、予備試験ともに佐伯柚希の名前で合格している。

→自分の父親の失踪事件と同日に起きた事件の被害者である康介に嫉妬しており(自分の父親は探してもらっていないのに、未だ捜索してもらっている康介への嫉妬)、康介の事件を起こした犯人にも恨みを抱いていると考えられる。

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『…………。』

” みなちゃんの事、全て調べました ”

” 僕のせいで人生を滅茶苦茶にしてしまった事も分かりました ”

” なんてお詫びしたらいいのか分かりません ”

” 僕のせいで、みなちゃんに迷惑かけてごめんなさい ”

” 僕は罪を償う為、自首しに行きます ”

” ごめん優 ”

『………、はい、佐伯。』

津田「あー、もしもし、山尾です。」

『あら、こんばんは。』

津田「渡辺昭殺害の容疑者、身柄確保しましたよ……。」

『……ご苦労様です。』

津田「ほんと、大変でしたよ……。」

『……ご用件は？』

津田「……被疑者・朝宮優の担当検事をお任せしたいというご連絡です。」

『……そうですか。』

津田「……よろしいですか？」

” 2018年朝宮優渡辺康介殺害の自供音声 ”

『……、喜んで。』