怪演女優 Thirty Eight (ページ17)

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FOLLOWER ページ17

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ある休日、一人でソファーに寝転がってスマートフォンをいじってると

マネージャーさんから電話が掛かってくる。

こういう時、大体は撮影が早まったから迎えに行くねという連絡なので、正直休みの日には出たくないけれど、一応大人なのでそれはできない。

髪の毛をブラシでとかしながらスマートフォンに映し出されている緑色の表示を押して『もしもし』と話しかけると、電話から焦った声が聞こえる。

「インスタ見て！！」

『え、今ですか？』

「今すぐ！！すぐにインスタ見て！！」

焦った様子のマネージャーさんに言われるがまま、通話の設定をスピーカーにしてから、自分が管理しているインスタグラムを開いた。

するとそこに映っていたのは、

『ちょ、ちょっと待って、これ……。』

「フォロワー！1000万人到達してるんだよ！！」

いつもは三桁の数字とピリオド、そして一つの数字が表示されていたインスタグラムのフォロワーの欄が、いつのまにか四桁の数字に変わっていた。

それだけじゃない。

右上に表示されているハートマークに印が付いていて、スクロールして見てみると、誰もが知っているような方にまでフォローされているではないか。

『……IUちゃんからフォローされてる。』

「嘘でしょ！？」

『……え、これ、本物ですよね？』

「まじか、大物からもフォローされたの！？」

『……そうみたいです。』

信じられない光景に何度も画面を更新させるけれど、やっぱり世界中で人気の有名人にもフォローされている事実は変わっていなかった。

だけど何が怖いって、何かをした覚えがないのだ。

アスリートではないので何かで優勝した訳でもないし、アイドルや歌手という訳でもないのでYouTubeに公開した曲がバズったという訳でもない。

もしかして……

『……Netflix効果、？』

Netflixで公開された【猛犬騎士とプリンセス】が韓国を中心的に世界中でかなり話題になっているらしく、視聴数がぐんぐん伸びているらしい。

【イカゲーム】で話題になった女優さんもフォロワーが2000万人を突破したと聞くし、もしかしたらその効果があったのかもしれない。

そう考えると、世界中で見られるNetflixって……

『……恐ろしい。』

「え？なんか言った？」

『あ、いや、何も。』

「とにかく、1000万フォロワー突破した事を書いといてくれる？載せる写真はなんでもいいから！それだけお願いします！」