最終話 Red Geranium ページ12
・
── あの日から、一年と三ヶ月後 ──
森本「……どうしたらいいのかな、」
新垣「産休明けすぐに相談事？大変だね、高校生。」
森本「先生これ聞いたら食い付くと思うよ。」
新垣「……何？教えて？」
森本「………先生がいない間に、あの二人別れたって話。」
新垣「あの二人って？」
森本「尉と星蘭ちゃん。」
新垣「………え！？」
森本「ほら食い付いた。……でも俺からしたら一年も前の話だから別れた事に関しては新鮮味ないんだよね。」
新垣「………いつ？」
森本「去年の文化祭の……後夜祭？」
新垣「……私が、産休入ってすぐじゃん……。」
森本「だからあの二人、一ヶ月ぐらいしか続いてない。」
新垣「てか……え……なんで……？」
森本「それがさ……二人共、理由教えてくんねぇの。かろうじて尉は教えてくれたんだけど、なんか……嘘を感情に任せてベラベラ話してるような感じでさ。」
新垣「……え、なんで別れたの、」
森本「いや、俺が聞きたいよ……。」
新垣「……もしかして相談事ってそれ？」
森本「……うん。」
新垣「……聞かせて、」
森本「……別れてから、二人おかしくなっちゃって……。」
新垣「……おかしく………？」
森本「尉は……星蘭ちゃんに出会う前より酷い怪我作ってきて……前まで「煙草なんてだせぇだろ。」って言って絶対吸わなかったのに、今は普通に煙草吸ってるし……。何してる時もずっと目が死んでるんです。」
・
田中「……っ、ふぅ………」
「伴野！お前、学校に煙草吸ってくる馬鹿どこに……っ！？」
田中「……眼球燃やされたくなかったら黙ってろ。」
「ひっ……！？」
森本「尉、お前……その傷どうした………」
田中「……………、」
森本「お、おい、無視しないで答えろって、」
田中「なんもねぇよ……………。」
森本「なぁ……お前最近マジでどうした？今までこんな怪我作ってなかったろ……。星蘭ちゃんと別れてからおかし、」
田中「……………………………」
森本「………ごめん、」
田中「………………………。」
・
森本「星蘭ちゃんの事に触れると、人間とは思えないような冷たい目向けてきて……。本当に猛犬になっちゃって。」
新垣「……え、宮園さんは？大丈夫なの？」
森本「星蘭ちゃんは、なんていうか……一見何もないように見えるんですけど、作り笑いが増えたというか……。いつもの可愛らしい笑顔が消えちゃって……。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 163人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
花火2016(プロフ) - シュウさん» コメントありがとうございます！了解です！ (2021年9月13日 2時) (
レス) id: 0f7e1e76f5 (このIDを非表示/違反報告)
シュウ(プロフ) - 眞栄田郷敦くんとからませてもらえたら嬉しいです！ (2021年9月13日 0時) (レス) id: a15942b009 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
