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Juri side
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田中「じゃ、また連絡するね。」
『うん、またね。』
田中「ばいばい。」
Aちゃんにエレベーターまで見送ってもらって、そのまま地下駐車場に行って、自分の車に乗り込む。
いつの間にか停車する定位置になってしまったここで、後部座席を倒して真っ暗な空間にため息をつく。
Aちゃんは、しっかりと倫理観のある子だった。
「俺の事どう思ってる？」なんて意地悪な言葉に、まっすぐ「友達だって思ってる。」って言ってくれた。
あそこで「あなたの事が好き」なんて道徳性もクソもないような事を言う子じゃない事は分かってたけれど。
だけど好きな子から「異性として好き」って言われなかった事には少しだけショックを受けているのも事実。
この世界で誰よりも優しくて、嘘が上手で、ガラスのように簡単に壊れちゃうような綺麗な心を持ってる子。
そういう所が好きで、今も尚、そこに惹かれ続けて、Aちゃんの沼に落ち続けてるのは分かってる。
自分の思いをAちゃんに伝える度に募っていく、「好き」という気持ちとほんの少しの「罪悪感」。
もう自分も大人だから「君さえいれば何もいらない」なんて、王子様のような綺麗事を言うつもりもない。
自分の命なんかより大切な子が現れたとしたって、仕事は大事だし、自分の生活だって、人生だって大事。
だからAちゃんの手を奪って、自分とAちゃんしかいない空間で一生を過ごそう……なんて思ってない。
でも、いつかはAちゃんがこちらを振り向いてくれて、俺だけに笑いかけてくれればいいな……なんて。
付き合ってもないのに、そんな馬鹿みたいな独占欲を出してくるあたりが好かれない原因なのかもしれない。
ドラマの中では、ロマンチックな関係になれるのに。
あちら側のフィクションの世界と、こちら側のノンフィクションの世界は一緒にしてはいけない事を再確認した。
田中「……好きだな、」
遠回しに振られた……のかは分からないけれど、自分の思いに応えてくれなかったとしても、やっぱりまだ好き。
むしろ会う度に好き度が増していって、だんだんそれが愛情に変わってしまっている自分が怖くて仕方ない。
こんなに苦しい恋なら、いっその事嫌いに……なんて言葉があるけれど、やっぱり自分は嫌いにはなれないらしい。
いつになったら、転げ落ちていく思いを止められるのか。
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もえ(プロフ) - 花火2016さん» いえいえ！これからも密かに楽しませて頂きます^ ^ (2021年7月16日 18時) (
レス) id: 5c6cbb5cac (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - もえさん» こんにちは！コメントありがとうございます！恥ずかしながら存じ上げなかったので今調べたのですが、めちゃくちゃ美しい方ですね…！【君の名前で僕を呼んで】も気になるので近い内に観てみますね！教えていただきありがとうございます！！ (2021年7月16日 15時) (レス) id: cdf4b9c055 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 花火さんこんにちは！ティモシーシャラメさんご存知でしょうか？君の名前で僕を呼んでという映画がとても美しいのでもしご覧になったことが無かったら是非お勧めします！ (2021年7月16日 7時) (レス) id: 5c6cbb5cac (このIDを非表示/違反報告)
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