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『わぁ……っ、』
田中「すっげ、超綺麗、久々に花火とかやった……！！」
そんなに広くないベランダに、樹くんと二人で並んでしゃがんで少し前に買った花火に火をつける。
花火が美しい光を放ち、ぱちぱちと音を立てて舞うのをじっと見て、目を輝かせて、そのままはしゃいだ。
その光と熱はあっという間にまだ若干明るい空間に消えていってしまって、火の儚さを再確認させる。
隣にいる樹くんを見ると、私と同じタイミングで火が消えてしまったのか「あぁー」と声を上げていた。
『こんなすぐに消えちゃうんだね、』
田中「んね、……ね、もう一回やろ？」
『いいよ、次どれがいいかな。』
田中「線香花火。……簡単なゲームしねぇ？」
『ゲーム？』
田中「先に火が落ちた方が負け。で、勝った方は負けた方になんでも質問していいの。……ど？」
『……面白そう。』
その言葉に目を輝かせて、少年のような笑顔を見せながら「じゃあ勝負ね。」と自分の胸ポケットからライターをだす。
私も自分が持っているジッポーのライターを出して、「せーの」で自分が持っている線香花火に火をつける。
二つ同時に火がついた線香花火はぱちぱちと音を立てながら、小さくて真っ赤な火花を散らせている。
正直、樹くんに聞きたい事はあるけれど、聞いたら全てが変わってしまうような気がするから聞くつもりはない。
だけど樹くんが持ちかけたこのゲーム、私が負けてしまっても全てが変わってしまう気がするので負けるわけにもいかない。
どうか、樹くんより先にこの火が落ちていきませんように。
心の中で願い、線香花火を持っている手の力を強める。
だけど力を強めた時に若干手が震えてしまって、線香花火の先で揺れていた赤い火はポトッと簡単に落ちてしまった。
『あっ、』
田中「えっ、あ、勝った、」
自分の運のなさ、集中力が切れてしまった事に若干落胆しながら隣で静かに喜んでる樹くんの方を見る。
ガッツポーズして「俺の勝ち。」とニコニコしている樹くんを見たら、落胆してた気持ちなんて忘れてしまう……
なんて事は、きっと私の思い込みだけど。
『……それで？聞きたい事って？』
田中「…………本当に聞いてもいいの？」
『……駄目って言っても聞くんでしょ？』
田中「まぁ……聞きたい。」
『……じゃあ、どうぞ。』
私にそう促された樹くんは、体育座りをした状態で下から私の顔を覗き込み、こう言った。
田中「……俺の事、どう思ってる？」
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もえ(プロフ) - 花火2016さん» いえいえ！これからも密かに楽しませて頂きます^ ^ (2021年7月16日 18時) (
レス) id: 5c6cbb5cac (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - もえさん» こんにちは！コメントありがとうございます！恥ずかしながら存じ上げなかったので今調べたのですが、めちゃくちゃ美しい方ですね…！【君の名前で僕を呼んで】も気になるので近い内に観てみますね！教えていただきありがとうございます！！ (2021年7月16日 15時) (レス) id: cdf4b9c055 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 花火さんこんにちは！ティモシーシャラメさんご存知でしょうか？君の名前で僕を呼んでという映画がとても美しいのでもしご覧になったことが無かったら是非お勧めします！ (2021年7月16日 7時) (レス) id: 5c6cbb5cac (このIDを非表示/違反報告)
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