熱 ページ4
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田中「あっ、ぢぃ……」
『もう完全に夏だね……。』
たまに家に来て、ご飯を食べて帰っていく……。そんな私達の関係は友達以上恋人未満と呼ぶのだろうか。
さっき来たばかりで、外の熱気に負けて溶けている樹くんの頬にさっきまで冷やしていたアイスを付ける。
田中「つめた！？」
『えぇ、そんなビックリする？』
田中「いきなり冷たいの来たらビックリす、……あっ、」
『暑いしアイスクリームじゃない方がいいでしょ？……ガリガリ君かパピコかアイスの実、どれがいい？』
田中「え、じゃあ、ガリガリ君。」
樹くんにアイスを渡し、私も冷凍庫から同じ物を取りだす。
封を開けてパクッと口に入れると、ソーダの爽やかな味と氷菓が染みるキーンとした冷たさが口の中に広がる。
目の前に座っている彼もそれは同じらしく、キーンとした冷たさに「あ"ぁ……っ」と声を上げていた。
『頭キーンってなった……』
田中「冷たいけど美味いな……。」
『ね、美味しい。』
田中「……んね、ベランダで食わね？」
『……気が合うね、私もそれ言おうと思ってた。』
暑い外で食べたらもっと美味しくなると思うから。
そう思って二人で窓を開けると、外の熱気が部屋の中にぶわっと広がり思わず窓を閉めてしまった。
ずっとクーラーが効いた部屋に居たせいか、七月中旬の外の気温は余計に暑く感じてしまって耐えられなかった。
田中「……やめよう、」
『やめようね。……ん、溶けた、』
ポタッと手に垂れたアイスを口に運ぶ様子を樹くんがじっと見ていたので、何かと思って首を傾げる。
樹くんはそれに「なんでもない」と言うように首を振るけど、その後もアイスを食べる私の事をじっと見ていた。
『……ん？なに、どうしたの？』
田中「いや？別に何もないよ。」
『……もう、何？見られてるの気になっちゃう。』
田中「ん、ごめんね？……アイス食べてるAちゃん可愛いから見蕩れちゃってた。」
樹くんはすぐそうやって女の子が喜ぶような事を言う。それに少しだけドキッとしてしまう私はきっと有罪。
甘く溶かされるような言葉に何も返事せず、またアイスを口の中に入れると「無視すんな」と悪戯っぽく言われる。
その間も熱っぽい瞳でこちらを見てくるんだからずるい。
さっきより熱くなった身体でアイスが溶かされて、気付いたら口の中には甘さの余韻しか残ってなかった。
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もえ(プロフ) - 花火2016さん» いえいえ！これからも密かに楽しませて頂きます^ ^ (2021年7月16日 18時) (
レス) id: 5c6cbb5cac (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - もえさん» こんにちは！コメントありがとうございます！恥ずかしながら存じ上げなかったので今調べたのですが、めちゃくちゃ美しい方ですね…！【君の名前で僕を呼んで】も気になるので近い内に観てみますね！教えていただきありがとうございます！！ (2021年7月16日 15時) (レス) id: cdf4b9c055 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 花火さんこんにちは！ティモシーシャラメさんご存知でしょうか？君の名前で僕を呼んでという映画がとても美しいのでもしご覧になったことが無かったら是非お勧めします！ (2021年7月16日 7時) (レス) id: 5c6cbb5cac (このIDを非表示/違反報告)
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