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episode 122 ページ32







神谷さんが連れてきてくれたのは、前は飽きるほど来ていたコーヒーが美味しいあの喫茶店だった。

久しぶりに会ったマスターも元気そうだったので、少し安心しながらブラックコーヒーとカフェオレを頼んだ。

ブラックコーヒーが届くと、神谷さんはそれを飲みながら久しぶりに来たと言わんばかりに、店内を見渡した。

そのまま神谷さんは視線を合わさず、私に話しかけた。


神谷「少しは慣れましたか、外。」

『…まだ外の明るさには慣れません。ここ最近はずっと暗いところで絵を描いていたので…。』

神谷「…それなんですが、」

『……何か?』

神谷「あなたの絵に関して、一つ、聞きたい事が。」


…なにを聞かれるんだ。

神谷さんに取り調べをする時のような目で見られて、私はカフェオレが入ってるカップをコースターに置いた。

それを確認した神谷さんは、私に話し出した。


神谷「…部屋でチラッと見えてしまったのですが、あのキャンバスに描かれていた男は、俺、ですか。」


神谷さんの言葉に、体が凍りついた。

どこにそんな見せたくないキャンバスが置いてあった。

神谷さんにどこにあったか聞こうと思ったけれど、それを聞いてしまったら本当に描いたことがバレてしまう。

私はない頭で必死に思い出した。

……クローゼットか。

クローゼットの扉に立てかけてあったのか…。

数時間前に戻れるとするなら、その絵を隠さずに落ち込んでいた自分の事をぶん殴ってやりたい。


神谷「…違ったら、すいません。」

『……。』


ここまで神谷さんにご迷惑をかけた上に、さらにその上に嘘を重ねるなんて、私にはできない。

私は神谷さんに頭を下げた。


『ごめんなさい。…ご想像の通り、あのクローゼットに立てかけてあった絵は、神谷さんの絵です。』

神谷「…どうして、俺を?」

『夏祭りの日、車を運転してた神谷さんの横顔が綺麗だなぁ…って思ってたら、描きたくなっちゃって…。』

神谷「………。」

『本当に、ごめんなさい…。』


怒ってる。神谷さん、怒ってる。

もしかしたら、これも罪に問われてしまうのだろうか。

そう考えると体の震えが止まらなくなってしまう。

頭を下げ続けている私の頭上から、声が聞こえる。

それは神谷さんの怒った声かと思ったけれど、

真逆の声だった。


神谷「…なぜ、謝るんですか。頭をあげてください。」

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そある(プロフ) - こんにちは。突然連絡をしてしまい、すみません!あなたの番ですの再放送をしており、この夢小説の内容が気になって、読んだ結果とても面白い、楽しいと感じました。完結おめでとうございます!作者さんにはとても感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。 (2021年7月10日 16時) (レス) id: c056380204 (このIDを非表示/違反報告)
橋本@かんな(プロフ) - 完結おめでとうございます!全話楽しく読ませていただきました。終わってしまうのが寂しいです…。作者さんには「ありがとう」でいっぱいです。お疲れ様でした! (2019年11月10日 10時) (レス) id: f44fa375d7 (このIDを非表示/違反報告)
ユーナ(プロフ) - 完結おめでとうございます!いつも陰ながら応援していました。とても読みやすく本当に面白くてキュンとして完結したのも少し寂しいです ただ本当にありがとうございました!この小説に出会えて良かったです (2019年11月10日 2時) (レス) id: cd6555e146 (このIDを非表示/違反報告)
がなと(プロフ) - 完結おめでとうございます!いつも楽しみに待っていた小説でした。本当に面白かったです! (2019年11月10日 1時) (レス) id: 9453040fcf (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 135話に誤字がありました。「同性」ではなく、「同棲」です。 (2019年11月9日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花火2016 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年9月5日 17時

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