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episode 68 ページ24







『…もう大丈夫そう?』

黒島「…内山くんの件からは立ち直れたと思う。」

『なら良かった。』


大学終わりの帰り道、内山さんの事件からずっと落ち込んでいた沙和ちゃんが心配で一緒に帰る事にした。

住民会では色々と責められて…特に尾野さんから。

犯人扱いされていた沙和ちゃんだけど、私は沙和ちゃんが犯人な訳ないだろうと信じている。


『大丈夫だよ、気にしないで。』

黒島「…うん。」

『こういう時はいっぱいご飯食べて元気出そう。』

黒島「…ありがとう。」

『…お兄ちゃんも案外頼りがいはないかもだけど、やる時はやる人だから…きっと大丈夫だと思うよ。』

黒島「…そうだよね。」


あの後、お兄ちゃんに内山さんの部屋で再生されていたという動画を撮影したものを見させてもらった。

事件のことを全く知らないような私が見ても、色々と想像してしまって吐き気を催すほどの動画だった。

横には内山さんの遺体もあったので尚更だ。

そんな動画を内山さんと高校の同級生だった沙和ちゃんが見たら…と思うと、胸が痛くて仕方がなかった。


『今度さ、一緒にどこか遊びに行こうよ。』

黒島「え…?」

『ほら、私の大学でも芸術祭やるからおいでよ。ちょっと個性的な人は多いかもだけど、すごい楽しいから。』

黒島「…Aちゃんも嫌な事あったの?」


沙和ちゃんに言われ、約一ヶ月間ぐらいに及ぶ遼ちゃんのストーカー行為を思い出し、立ち止まってしまう。

思わず辺りを見渡すけれど、隠れているだけかもしれないけど、遼ちゃんの姿は見つけられなかった。


黒島「…Aちゃん?」


だけど、今ここでストーカー行為があってさ、と話をすると沙和ちゃんにも心配をかけてしまう。

むしろ嫌な事を思い出してしまう可能性だってある。

私は嘘をつく事にした。


『ないよ、ないない。』

黒島「…そっか。」


沙和ちゃんの安心したような笑顔が見れて、沙和ちゃんに嘘をついた自分を褒めてあげられるような気がした。

話をしているうちにマンションに着き、エレベーターホールに向かう為に外から入口に向かおうとすると


私と沙和ちゃんの前にSVDレコーダーが落ちてきた。


地面に粉々になっているDVDレコーダーを見ると、上から高い声で「すいませーん!」と声が聞こえてきた。

見ると、そこには尾野さんが笑顔で手を振っていた。

本当に怖い時には、声って出ないんだ。

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花火2016(プロフ) - 明里香さん» 本当によく見てらっしゃる…ありがとうございます。 (2019年9月11日 0時) (レス) id: cdf4b9c055 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 82話にも同じ誤字がありました。「児島」ではなく、「児嶋」です。複数箇所あります。 (2019年9月11日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 前に戻りますが、58話に誤字がありました。「児島さん」ではなく、「児嶋さん」です。 (2019年9月10日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 88話に誤字がありました。「聡一くん」ではなく、「総一くん」です。 (2019年9月10日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
あめり(プロフ) - 毎日密かに楽しみにしています...!()応援しています! (2019年9月5日 11時) (レス) id: 99ae7f7f0a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花火2016 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年8月18日 13時

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