episode 39 ページ41
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……勢いで言ってしまったけれど、
よくよく考えたら彼女じゃない可能性もあるよな…。
謝ろう。誤解だったら申し訳ないから。
そう言って濡れた服を持ったまま脱衣所のドアを開けると、神谷さんがキッチンに立っていた。
『……神谷さん。』
神谷「…はい。」
神谷さんの肩は少しビクッとしていた。
急に話しかけてしまったから、そりゃ驚くよな。
私は意を決して、神谷さんに頭を下げた。
『あ、あの…さっきはごめんなさい。』
神谷「あぁ……。」
『なんか、勢いで言っちゃって……。』
神谷「…あの写真の事ですよね。」
そう言って神谷さんは、さきほど私が見てしまい、多分誤解してしまった写真立てを指さした。
『……彼女さん、ですか？』
神谷「…いえ、違います。」
『あっ、そ、そうなんですか……ごめんなさい…。』
神谷「いや、こちらこそ、なんかすいません。」
やっぱり、私の思い違いだった。
数年ぶりに穴があったら入りたいと思った。
あぁ…何してるんだ私は……。
『で、ですよね。彼女さんがいるのに、女性を部屋にあげたりなんて…普通しないですよね。』
神谷「…はい。」
『本当にごめんなさい…。』
神谷「謝らないでください。…半分正解なんで。」
……ん？
『は、んぶん…？』
神谷さんは気まずそうに私から目を逸らす。
察した。察してしまった。
『…元カノ、さんですか。』
神谷「…………はい。」
言い訳をするのはあまり好きではないのだけど、まだこういう経験に慣れていない事もあり、
神谷さんが気まずそうに発したその言葉に、私はなんて返したらいいのか、出て来なかった。
何を言ったらいいのかと頭から絞り出して絞り出して、『可愛らしい方ですね。』と思った事が出てしまった。
その言葉を受けた神谷さんは私の方を見ると、少しだけ驚いたような表情を私に見せ、こう言った。
神谷「………大丈夫、ですか？」
『え？』
神谷「…二階堂さん、泣いてるんで。」
神谷さんの一言に、私は目元を触る。
たしかに私の指は濡れていた。
『あれ？…ごめんなさい、ちょっと顔洗ってきます。』
神谷さんの返事も待たず、私はお風呂場に行った。
なんで泣いてたのか分からないし、胸がどんどん苦しくなっていくうちに、見当違いな事を考えてしまった。
涙の理由は、神谷さんへの恋、だとか。
……何考えてんだ、自分。
胸の奥が、どんどん苦しくなっていく。
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はる - 花火2016さんこんばんは。いつも楽しく読ませていただいています。とても好きなお話なので花火2016さんのペースで更新してくださいね。いつも素敵な文ありがとうございます！ (2019年8月18日 1時) (
レス) id: 31d2b33c66 (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - 明里香さん» あらっ！？笑 なんか誤字したら幼稚園かのような可愛さが…笑 ありがとうございます！ (2019年8月15日 0時) (レス) id: cdf4b9c055 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 36話に誤字がありました。「お描かき」ではなく、「お描き」です。 (2019年8月15日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
かほのの(プロフ) - 浅香航大くん大好きだし、ストーリーもすごく好きで丁寧に進むのでいつも楽しませてもらってます！お星様赤くなったんですね！おめでとうございます！！ (2019年8月14日 18時) (レス) id: 3849697800 (このIDを非表示/違反報告)
未定。(プロフ) - もう神谷さんめっちゃくちゃ好きだったのでほんと有難いです。無理せず頑張って下さると嬉しいです( ＾ω＾) (2019年8月13日 5時) (レス) id: 43a7b14b9e (このIDを非表示/違反報告)
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