episode 26 ページ28
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神谷さんの車に着くまで、私はずっと神谷さんにお姫様抱っこをされ、運んでもらっている。
お姫様抱っこなんてされた事ないので、どんな顔をしたらいいのか全く分かっていないけれど、
自分の胸の鼓動が、速くなっているのを感じた。
神谷さんの方に体を寄せると、神谷さんの体温が伝わってきて、なんだか温かくて安心する。
神谷さんの車に着くと、神谷さんは助手席の方のドアを開け、私をすっと車の助手席に乗せてくれる。
そして神谷さんは運転席に乗り、シートベルトを付け始めたので、私もシートベルトを探して付ける。
神谷「動きますよ。」
『…よろしくお願いします。』
神谷さんの車が走り出した。
走り出すと、私は何を喋ったらいいのか分からなくなってしまい、数分間無言が続いていた。
その沈黙を破ったのは、神谷さんだった。
神谷「…俺の事怖いですか？」
その問いに、『えっ？』と声が出てしまう。
神谷さんは私の答えを待つように運転を続けている。
私はその問いに答えた。
『怖くないです。むしろ、感謝でいっぱいです。』
神谷「……そうですか。」
そう答えた神谷さんは、気のせいかもしれないけれど、さっきより表情が優しくなったような気がする。
そんな神谷さんを見て、私の鼓動が音を立てる。
…なんでこんなドキドキしてるんだ、私。
そんな疑問を抱えながら、車に揺られていると、すぐにキウンクエ蔵前が見えてきた。
神谷さんはそこの駐車場に車を止めると、運転席から降りて助手席の方に向かって来てくれる。
私は急いでシートベルトを外し、立ち上がろうとする。
だけどやっぱり足は動かなくて、そんな事をしているうちに神谷さんにさっきのように持ち上げられた。
『すいません……。』
神谷「…いえ。」
そうして神谷さんが歩き始めてマンションに向かう時。
神谷さんが私の方を向く。
…顔、ちかっ………。
この期に及んで私は恥ずかしくなってしまい、神谷さんから目を逸らすけれど、顔の近さは変わらない。
神谷「…体キツくないですか。」
『足は痛いですけど…体は平気です。』
神谷「じゃあこのまま行きますよ。」
『…はい。』
神谷さんは一度も表情を変えずにいてくれる。
体が辛いのは神谷さんも同じはずなのに。
マンションに着き、エレベーターホールまで行く時に、誰ともすれ違わなかったので、少しだけホッとした。
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はる - 花火2016さんこんばんは。いつも楽しく読ませていただいています。とても好きなお話なので花火2016さんのペースで更新してくださいね。いつも素敵な文ありがとうございます！ (2019年8月18日 1時) (
レス) id: 31d2b33c66 (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - 明里香さん» あらっ！？笑 なんか誤字したら幼稚園かのような可愛さが…笑 ありがとうございます！ (2019年8月15日 0時) (レス) id: cdf4b9c055 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 36話に誤字がありました。「お描かき」ではなく、「お描き」です。 (2019年8月15日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
かほのの(プロフ) - 浅香航大くん大好きだし、ストーリーもすごく好きで丁寧に進むのでいつも楽しませてもらってます！お星様赤くなったんですね！おめでとうございます！！ (2019年8月14日 18時) (レス) id: 3849697800 (このIDを非表示/違反報告)
未定。(プロフ) - もう神谷さんめっちゃくちゃ好きだったのでほんと有難いです。無理せず頑張って下さると嬉しいです( ＾ω＾) (2019年8月13日 5時) (レス) id: 43a7b14b9e (このIDを非表示/違反報告)
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