怪演女優

3年A組 ページ37

『...なんで倒れるまで無理したんですか。』

一颯先生に言っても、返答はなかった。

先生は、クラスの奴らに真実を伝えようとしたのに、病気が原因で倒れてしまったのだ。

先生に私の上着をかけて、寝ずに頑張って起きているけど、流石に体力の限界が来ている。

『...先生が倒れちゃったら、先生サイドの生徒が私ってバレちゃうじゃないですか。』


内通者とは別だけど、先生サイドの3年A組の生徒は私。土間杏里だ。


私は澪奈を追い詰めたクラスの奴らを全員ぶっ殺す事が出来たら、それで良かった。


『...澪奈、起きてよ。』

茅野「...。」

『...なんで死ぬ前に相談してくれなかったの？私たち、親友じゃなかったの？』

香穂「...。」

『ねぇ、なんで起きないの？...起きてよ！！ねぇ！澪奈！！』

甲斐「...。」

『...分かった。澪奈を追い詰めた奴らが憎いんだよね、分かるよ、私だって憎いもん。』

唯月「...。」

『私が澪奈を追い詰めた奴らに復讐して、私がそっちに行ったら、また笑って話そうよ。』

茅野「土間さん...？」

『...てめぇら覚悟しろ、法で裁けないお前らを私が全員ぶっ殺してやるからな。』


澪奈がそれを望んでるとは正直思ってない。

だけど、澪奈を死ぬまで追い詰めたあのクソ共に復讐しなきゃ気が済まなかった。

ごめんね、澪奈。

教室で首を吊ろうとした私を先生が見つけなければ、今頃そっちに行けたはずなのにね。

それなのに、なんでか私は先生の事が...


先生の事が好きになってる気がして怖いんだ。

人としても、異性としても意識し始めてる私がいて、中々そっちに行けない気がするんだ。

だから


の後を言おうと思った時、美術室のドアを思いっきり開ける男がいた。


甲斐「...起きてたのかよ。」

『......。』

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