喧嘩ができないスケバンちゃん。６！【今日から俺は！】

第２９話！ ページ33

い、いま...


人、無意識に殴っちゃった...？


『ごめんなさい！お怪我は...ってあるか、そりゃ。ごめんなさい！！』

その人を揺すると、「こ、こちらこそ、すいやせんでした...」と血を吐いた。

『し、死なないでぇ...。私、殺人犯になりたくない...。』

「よ、弱そうだったんで、つい、殴っちゃって...まさか、裏番だったとは...。」

裏番じゃないんです、誤解なんです。

『思いっきり殴っちゃったみたいでごめんなさい。きゅ、救急箱...。』

そんなこんなで色々探して、包帯と消毒液を出そうとする。

だけど


相良「A！後ろ！」


その言葉を聞いた瞬間、その人の目に向かって消毒液を思いっきり発射させた。

ボトル式だったので、押すとめちゃくちゃ出るのだ。

今井「お、お姉さん！」

今井さんの言葉で我に返り、その人に呼び掛ける。

今までの私の行動は一体なんだったのだろうか。


なんでめちゃくちゃ強くなっているのか。

いやもう多分防衛本能が働いただけだ。


『ごめんなさい！ごめんなさい！ごめんなさい！』

そう言うと、余計テンパってしまった。

カバンに入っていたペットボトルの水をぶっかけ、顔を包帯でぐるぐる巻きにしてしまった。

包帯じゃなくて眼帯じゃね、と思ったけど、今はそれどころじゃなくなってしまっていた。

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その頃、相良の頭の中では

相良「...マジか。

徹底的に鍛えたら、A、強ぇんじゃねぇか...？

少なくとも、弱いとは思えねぇな...。

今更感満載だが、一体何者なんだ。」

と、1人悶々と考えていた。

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その後は、消毒液なんて持たずに、襲われたら椅子などを盾にする作戦に変更した。

やっぱり私は、どう足掻いても


喧嘩ができないスケバンなのだから。


「死ね！女番長！」

しまった。

油断していると、背後を取られてしまい、私は椅子でガードしようとするけど...

その椅子で殴りかかられてきた。

てか、女番長じゃな...

その時だった。

軟高の制服を着た女の子が、その人を思いっきり蹴っ飛ばした。

『り、理子さん！？』

私が呼び掛けると、理子さんはこちらにニコッと笑いかけた。

理子「みんな来たわよ。」

その瞬間、倒れていた佐川さんを先頭に、軟高の皆さんが押しかけてきた。

団結力、すご...。


感心していると、嫌な知らせが飛び込んできた。


「三橋をやりました！！！」

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