喧嘩ができないスケバンちゃん。２！【今日から俺は！】

第８話！ ページ10

昨日はどっと疲れた。

母が戻ってきて家族会議をしたあたりから時系列で見ていこう。


バカップル(親) 和解
↓
母、張り切る
↓
キッチン立つ
↓
ドリア作る
↓
食べる
↓
それを食べてる間もバカップル覚醒
↓
娘、撃沈


地獄だ。

親がイチャついてるなんて年頃の娘からしたら地獄でしかないのをバカップルに教えてやりたい。

それか拷問でしかない。

もう生きる気力なんて失せた。

こんな拷問、まだあのチンピラに殴られる方が痛くなかったような気がする。

私は貝になりたいって、死にたいと思う気持ちがMAXに達した時、本当に思うのか...。

明美「どうした、元気ねぇな。相良と喧嘩でもしたか？」

『生まれ変わったら私は貝になりたいです。』

明美「返事になってねぇよ。」

明美さんには全て打ち明けてもいい気がする。

死んだはずの母が生きてた所からまるっきり話す。


明美「そりゃ元気もなくなるわ。」

明美さんは理解してくれたようで安心した。

『耐えられます？娘の目の前で親がイチャつきだすんですよ？明美さん耐えられます？』

明美「駄目。無理。死ぬ。」

逆に死なない人を見てみたい。

『あー...生まれ変わったらヤドカリになりたい。』

明美「進化してるよね？貝からエビみたいなの出てきちゃってるよね？」

『あれ、美味しいらしいですね。』

明美「マジかよ。」

『嘘です。』

明美「嘘かよ。」

こんな些細な会話でも元気が出るのはどうしてだろうか。

なんだかヤドカリになりたい気持ちも薄れてきた。


「鳴滝、家族の方がお弁当持ってきてくれたぞ。」

家族の方...。

嫌な予感しかしないが、とりあえずお弁当を届けてくれた先生から受け取り、中を見てみる。

そこには、至って普通のお弁当の中身が入っていた。

『...なんでこういうのは普通なの！？私なんで普通じゃないのに慣れてんの！？』

明美「違う、この弁当が現実なんだ。お前の親がイチャついてたのが夢だったんだ。」

夢...。

明美「そうだ、夢だ。お前が見ていたのはぜーんぶ悪夢だ。」

そうか...。夢か...。

『ありがとうございます、気持ちが楽になりました。』

明美さんのおかげだ。

明美さんには感謝してもしきれない。


『てか、今日も京子さんいないですね。』

明美「デートじゃね。」

『確かに。』

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