喧嘩ができないスケバンちゃん。２！【今日から俺は！】

第３４話！ ページ36

その番組が終わり、落ち着いた所で私達は部屋に行った。

猛さんが寝る場所ないし、昨日だって一緒に寝てたんだから今日も一緒に寝ればいいか。

という事だった。

とりあえず寝る前にいつもしているように髪をとかした。

相良「それ、後で俺にもやって。」

『はい。』

猛さんの髪は意外と長かった。

まぁ、普段はリーゼントでまとめているんだから、短い訳が無いけど。

『終わったのでこっち来てください。』

私が呼ぶと、猛さんは黙って私の方に来た。

そんな姿が可愛く見えたが、特になにも言わずに髪をとかした。

『猛さんの髪、綺麗ですね。』

相良「別に普通だろ。」

『いや、ブラシの通りもいいし綺麗ですよ。』

猛さんの髪は、派手な見た目には似合わず、すごく綺麗だった。

『いいなぁ...。』

私の髪は日焼けやらドライヤーやら、色々傷ませてるから、猛さんみたいな髪が羨ましい。

すると、猛さんが私の髪を触ってこう言った。

相良「...Aの髪も、き、綺麗だと思う、けどな。」

初めてそんな事言われた。

照れるのを隠すため、下を向きながら猛さんの髪をブラッシングする。

猛さんの方をチラッと見ると、耳まで赤くなっていた。

『...た、猛さん、明日の朝、一緒に行きますか？』

相良「そ、そうだな。」

...。

気まずい。

あんな恥ずかしいことを言われた後なんだ、すごい気まずい。


恥ずかしくて何も言えないまま、ずっとブラッシングをしていたので猛さんの髪はサラサラになっていた。

『終わりましたよ。』

相良「あ、ありがとう...って、このクシすげぇな。すっげぇ綺麗になった。」

『結構サラサラになっちゃったんですけど、明日まとまります？ワックスはとりあえずありますけど...。』

私がそう言うと、猛さんは「分かんねぇ。」と言って笑った。

さっきの悪魔のような笑顔とは正反対の、幼くて綺麗な笑顔だった。

私が机にブラシを置くと、猛さんはさっきのように後ろから抱き締めてきた。

『...どうしました？』

相良「料理中じゃねぇから。」

猛さんはそう言って、私の首元に顔を埋めた。

『ちょ、くすぐったいですよ。』

相良「別に気になんねぇだろ、俺はこうしたいんだから我慢しろよ。」

なんてストレートな欲求なんだ。

逆になんかストレート過ぎて清々しい。

そんな事を思っていると、猛さんから後ろから頬にキスをされた。

また驚いていると、猛さんは私の頭を撫でて布団に入ってしまった。

この人は、本当にずるい。

第３５話！→←第３３話！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す