喧嘩ができないスケバンちゃん。２！【今日から俺は！】

第２９話！ ページ31

自然と目が覚めた。

という事は、もう朝だろうか。

上を見ると、朝起きる度に見る見慣れた天井があった。

私の部屋か。

...猛さん、どこ行ったんだろ。

起きようとすると、隣に誰かいるのが気づいた。

銀髪の髪、もう見慣れた顔立ち...。

『猛さん...？』

私が呼ぶと、猛さんは目を擦りながら私の方を見た。

相良「...おはよう。」

『帰ってなかったんですか...？』

相良「面倒くさかった...。」

そう言って猛さんはベッドから降りた。

『...あ、シャワー浴びるなら1階のトイレの横の扉開けたらありますので。』

なんで旅館みたいな説明をしているんだ、私は。

相良「...じゃあ、借りる。」

そう言って猛さんは1階に降りていった。

さて、どうしたものか。

とりあえず両親が帰っているか確認しよう。

両親の部屋を覗くと、誰もいなかった。

リビングにいたら下から聞こえてくるしな...。


その瞬間、家の電話が鳴った。


『...はい、鳴滝です。』

お父さん「あ、もしもしA？ちょっと、ここ2日3日は家に帰らないからな。」

...は！？

『え、今どこにいるの。』

お父さん「ってことで、よろしくな。」

そう言って一方的に電話を切られた。

なんて勝手な親なんだ。

込み上げてきた怒りから、思い切り受話器を電話台に叩き付けた。

相良「お父さんからか？」

シャワーから出て、下だけ履いた猛さんがお風呂場から出てきた。

『はい、そうなんですけど、なんで上を着てないんですか？』

相良「あちぃから。」

まぁ分からなくはないのだが...。

相良「なんだって？」

『...2日3日、家に帰らないそうです。』

すると、猛さんの目が輝いた。

相良「って事は、俺、あと2日3日この家にいてもいいってことか？」

『い、いるんですか。』

相良「俺ん家ギスギスしてっからめんどくせぇんだよ。」

そういう事なら...仕方ない。

『良いですよ、1人で私寂しいんで。』

そう言うと、また猛さんは目を輝かせた。

その顔が可愛くて少し笑ってしまった。

『ちょっと顔洗ってきますね。』

そう言って洗面所へ向かった。


猛さんと、2日3日一緒にいられる...。

不安なところもあったけど、そう思うとすごく楽しみだ。

言葉に出来ないくらい嬉しかった。

そんな思いで、とりあえず顔を洗う。

鏡を見たら、首元に赤い痕があった。

...これって


『猛さん！これ付けました？』

相良「キスマ？付けたけど。」

『ちょ、ちょっと！？隠さなきゃじゃないですか！』

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