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episode 54 ページ10

高瀬「テンプレですね。何も分かっちゃいない。」

するとミコトさんは高瀬さんの方へ体を向け、静かにこう言った。


三澄「私たちの仕事は事実を鑑定書に書くことです。犯人の気持ちなんて分からないし、動機だってどうだっていい。

ただ、可哀想だと同情はしてしまいます。被告人は今もなお、母親の幻影に苦しめられています。

誰も彼を救えなかった。あなたの孤独に心から同情します。」

と言ってミコトさんは深々と頭を下げた。

その姿はとても立派で、思わず拍手をしてしまいそうになった。


高瀬「黙れ!」

それを聞いた高瀬さんは、逆上してしまった。

高瀬「やりたくてやった…!誰に言われた訳でもない!自分が殺したいから殺した!!母親は関係ない!

26人…俺はやり遂げたんだ。俺は可哀想じゃない!俺にしか出来ないんだよ!!」


深々と頭を下げていたミコトさんが頭を上げ、ニヤっと笑う。

その瞬間、肩の力が抜けて、涙が出てきた。


犯人に対する憎しみ、怒り、同情。

姉の死に対する悲しみ。

事件に決着が付いたと言う安堵。


色んな感情が混ざった涙が、ぼろぼろと溢れてきた。

中堂さんは、私の手をしっかり握ってくれた。

私もその手をしっかり握り返す。

中堂さんと心が繋がったような気がして、嬉しくてまた、涙が溢れた。


高瀬さんは、無期懲役の刑に処された。

そこを出た私は、力が抜けてその場に座り込んでしまった。

中堂「大丈夫か?」

『ごめんなさい、力が抜けちゃって…。』

立ち上がろうとすると、中堂さんが手を差し出してくれた。

その手をしっかり握って、立ち上がる。

『…終わったんですよね。』

中堂「…あぁ。」

頭が追い付いたのか、また涙が溢れてきた。

中堂さんは私を強く抱き締めてくれる。

中堂「良かった……。」

中堂さんの檸檬の香りが、なんだか少し苦くなったような気がした。

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設定タグ:アンナチュラル , 中堂系   
作品ジャンル:恋愛
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花火2016(プロフ) - ユメさん» 分かりました!ついでにルンルンな木林さんも書いておきますね(笑) (2018年5月4日 13時) (レス) id: cdf4b9c055 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ(プロフ) - 花火2016さん» そのイジリに是非とも木林さんもいれてください!!(笑)きっと彼なら冷静なツッコミが炸裂しそうなので引っ掻き回してくれるのを期待してますね( *^艸^) (2018年5月4日 13時) (レス) id: 798b127b08 (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - ユメさん» 了解しました(笑)めっちゃラボメンバーにいじられる中堂さんを書きますね(笑) (2018年5月4日 13時) (レス) id: cdf4b9c055 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ(プロフ) - 花火2016さん» 個人的には花火さんが言うように木林さんと中堂先生の漫才みたいなやり取りとツンデレ中堂先生を特盛でみたいですね(*´∀`*)あとはUDIラボメンバーにからかわれる中堂先生を激しく希望します(笑) (2018年5月4日 13時) (レス) id: 798b127b08 (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - ユメさん» ありがとうございます!めっちゃ嬉しいですね(笑)楽しみに待っていてください!頑張ります! (2018年5月4日 12時) (レス) id: cdf4b9c055 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花火2016 | 作成日時:2018年4月3日 3時

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