検索窓
今日:9 hit、昨日:2 hit、合計:87,746 hit

episode 52 〜中堂side〜 ページ8

『…高瀬さん、犯人として捕まりますよね。』

Aが夕飯を作ってくれてる途中、そんな事を言ってきた。

中堂「不安か?」

『…はい。』

中堂「大丈夫だ。三澄に任せておけ。」

そう言っても、Aの不安そうな表情は変わらなかった。

相手は殺人鬼だ。そりゃ不安にもなる。

『中堂さんは不安じゃないんですか?』

中堂「俺は事件を8年も追い掛けてきたんだ。不安なんてない。」

その言葉にAはニコッと笑い、豚カツを俺の前に置く。

『豚カツなんて、ベタ過ぎましたかね。』

と言って鼻の頭を掻く。

中堂「旨そう。」

俺がそう言うと、Aは嬉しそうにふふっと笑う。

『なんか中堂さんを見てると不安なんて吹っ飛びますね、笑』

不覚にも心に響いた。

中堂「…いただきます。」

俺はそれをAに見せないように、慌ててご飯をかき込む。

そんな気持ちも知らないで、Aも自分の夕飯を俺の隣で食べる。

やっぱり、リスがドングリを食べているようにしか見えない。

それを見てると、自然と顔が緩んでしまう。


するとAは急に立ち上がって

『明日の裁判、どうなるか分からないですけど…中堂さんのお陰で自信が付きました。』

そう言って、俺に深くお辞儀をした。

中堂「…絶対に犯人は捕まる。それだけを信じてろ。」

俺がそう言うと、Aは俺を見てニコッと笑い

『はい。』

と返事をする

不安そうな表情から一転。Aの表情は、優しく穏やかなものに変わっていた。

その表情が可愛くて、俺はAを思い切り撫でる。

Aは少し驚いたが、弾けるような笑顔を俺に見せてくれた。

決着が付いたら、Aに告白する。

その思いに狂いなんてなかった。

episode 53→←episode 51



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (47 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
164人がお気に入り
設定タグ:アンナチュラル , 中堂系   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

花火2016(プロフ) - ユメさん» 分かりました!ついでにルンルンな木林さんも書いておきますね(笑) (2018年5月4日 13時) (レス) id: cdf4b9c055 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ(プロフ) - 花火2016さん» そのイジリに是非とも木林さんもいれてください!!(笑)きっと彼なら冷静なツッコミが炸裂しそうなので引っ掻き回してくれるのを期待してますね( *^艸^) (2018年5月4日 13時) (レス) id: 798b127b08 (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - ユメさん» 了解しました(笑)めっちゃラボメンバーにいじられる中堂さんを書きますね(笑) (2018年5月4日 13時) (レス) id: cdf4b9c055 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ(プロフ) - 花火2016さん» 個人的には花火さんが言うように木林さんと中堂先生の漫才みたいなやり取りとツンデレ中堂先生を特盛でみたいですね(*´∀`*)あとはUDIラボメンバーにからかわれる中堂先生を激しく希望します(笑) (2018年5月4日 13時) (レス) id: 798b127b08 (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - ユメさん» ありがとうございます!めっちゃ嬉しいですね(笑)楽しみに待っていてください!頑張ります! (2018年5月4日 12時) (レス) id: cdf4b9c055 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:花火2016 | 作成日時:2018年4月3日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。