episode 82 ページ38
夕焼けの空。
綺麗な大草原。
東京では絶対に見られない絶景が、目の前に広がっている。
そして、この綺麗な夕焼けが星空に変わり、それを一緒に見るのは…。
考えただけでドキドキする。
木林「あ、もうすぐ出ますよ。星。」
そう言って、木林さんは車に乗り込む。
運転で疲れたから眠ってしまうのだろうか。
木林さんはエンジンをかけ、オープンカーはぶんぶん大きな音を立てる。
そして右足に力をいれ…。
…ん？
中堂「おい！？木林！」
『木林さん！？』
私達の叫びを無視し、木林さんの車は何処かに行ってしまう。
『行っちゃいましたね…。』
中堂「クソ、何してんだアイツ…。』
中堂さんが舌打ちをしたその瞬間、空がパッと明るくなった。
満天の星が、空いっぱいを照らす。
天の川を見たのは、初めてかもしれない。
中堂さんもため息を漏らした。
だけどそれは呆れからのため息ではなく、感動から出たため息だった。
中堂「凄いな…。」
『はい…。』
中堂さんの前髪から覗く瞳は、星の光で輝いていた。
今日、私がモヤモヤしていた事なんてすっかり忘れてしまっていた。
中堂「今日は、ありがとな。」
『どうしたんですか？急に。』
中堂「お前がいなかったら、この旅はなかったんだ。」
中堂さんがそんな事を言うのが珍しくて、私は目を丸くした。
当の中堂さんは、きまりが悪そうに舌打ちをして頭を掻く。
中堂「…本当は、夕希子の関係者のお前と2人で行きたかったんだけどな。」
『え？』
中堂さんは顔を少し赤く染め、また舌打ちをする。
中堂「だから、俺は、お前と2人で行きたかったんだよ。」
『ん、え？』
中堂「俺は、お前がー。」
パシャッ
聞き覚えのあるシャッター音。
その音がする方を向くと、胡散臭い笑みを浮かべる人がいた。
建物の2階から手を振っている。
そしてその建物は見覚えのある別荘。
木林「先帰ってましたよー。」
『え、ここって…。』
木林「はい。別荘の敷地内です。まぁ、少し距離ありますけどね。」
じゃあ木林さんが言ってた、別荘まで車で一時間って嘘だったんだ…。
木林「お風呂溜まってますよー。入ったらバーベキューしましょー。」
中堂さんはスーッと息を吸い、こう叫んだ。
中堂「クソ！！」
クソの意味は分からなかったけど、木林さんの胡散臭い笑みが、少しだけ曇った。
episode 83→←episode 81 〜中堂side〜
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花火2016(プロフ) - ユメさん» 分かりました！ついでにルンルンな木林さんも書いておきますね(笑) (2018年5月4日 13時) (
レス) id: cdf4b9c055 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ(プロフ) - 花火2016さん» そのイジリに是非とも木林さんもいれてください!!（笑）きっと彼なら冷静なツッコミが炸裂しそうなので引っ掻き回してくれるのを期待してますね( *^艸^) (2018年5月4日 13時) (レス) id: 798b127b08 (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - ユメさん» 了解しました(笑)めっちゃラボメンバーにいじられる中堂さんを書きますね(笑) (2018年5月4日 13時) (レス) id: cdf4b9c055 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ(プロフ) - 花火2016さん» 個人的には花火さんが言うように木林さんと中堂先生の漫才みたいなやり取りとツンデレ中堂先生を特盛でみたいですね(*´∀｀*)あとはUDIラボメンバーにからかわれる中堂先生を激しく希望します（笑） (2018年5月4日 13時) (レス) id: 798b127b08 (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - ユメさん» ありがとうございます！めっちゃ嬉しいですね(笑)楽しみに待っていてください！頑張ります！ (2018年5月4日 12時) (レス) id: cdf4b9c055 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花火2016
| 作成日時：2018年4月3日 3時
