【ツイステ】いこうよ、おんぼろ寮(仮)

80.グリム「流石に無理がある」 ページ30

ラギー「で？アンタは何やらかして掃除なんてしてるんスか？」

『さぁ』

ラギー「はい？」

『えー…っと。私授業追いついてないんで、補習と引き換え…みたいな?』

ラギー「なんで疑問形なんスか？」


今日に関しては補習関係なくやらされてるからです

彼は手際よく薬品や器具を仕舞っていく
おかげで幾分早く終わりそうだ


ラギー「そー言えば、それ。災難だったスね」

『？』


トントンっと彼は自分の右肩を叩いてみせる
何だ？と思ったが「…あぁ」と噛み傷を指していると理解した

『これクルーウェル先生にすごい問い詰められたんですよ』

ラギー「へー、素直に話したんスか？」

『まさか。寝ぼけたグリムに食べ物と間違えられてやられましたって貫き通したんですよ』

ラギー「ブハッ。そりゃグリムくんも災難スねぇ」



(…)


何だか不思議な心境だ


互いに棚を向いて会話をしているから表情はわからないけれど
普通に会話している
正直レオナさんみたいな怖さもなければ背も差がないせいか威圧も感じないので会話をする分には問題ないんだけど


(この前のことが嘘みたいな)


いや、なかった事にはしないが

けど掘り返してどうこう言うほど気にもしていない

正直当たり障りない話題にほっとしている自分もいる

何ならまくられたシャツの袖にこれが噂のお下がりかと勝手に一人で盛り上がってる始末だ

しかし今の会話に関してはお前の旦那のせいだけどな、と心の中で毒を吐くことは我慢できなかったことはここだけの話にしよう

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