【ツイステ】いこうよ、おんぼろ寮(仮)

69.オンボロ寮やめられない ページ19

『チェカくーん、猫ちゃん優しく抱っこしてあげてね』

チェカ「んー…うー…」

『そうそう、上手上手。ほら、我慢なグリム』


とりあえず食器だけ片付けようと器を重ねていく
観念したのか不服そうではあるけど抱っこに応じてくれたグリム
おかげで片付けはできた


グリム「こいつあったけぇんだゾ」

『…困ったなぁ』

椅子の上でこくこくやっているので流石に危なそうだ
ヒョイっと持ち上げると言うとおりポカポカしている
湯たんぽだなぁこれは

けどちょくちょく聞こえるｸﾞﾙﾙがすごく怖いなぁ
寝ぼけてる...?

グリムが大人しかったのはこれか
さすが百獣の王だ、大きくなったらあんな感じに...


(...なったら可愛くくなるからこのまま育っておくれよ)



グリム「コイツどこに連れてくんだ？」

『…うーん、談話室のソファ』

グリム「寝かせるならお前の部屋に行けばいいんだゾ」

『いや一番ダメでしょ』

グリム「行けばわかるんだゾ」

『？』

そう言うので階段を登り、何を言ってるのだろうと半信半疑になりながら
ドアを開けた


『……お、ぉ』


何が起きたのだろう
朝一番では閉ざした埃部屋だった部屋が、生まれ変わったように綺麗だ
ベッドも煤けていたものが真っ白のシーツが敷かれて清潔感がある
すっかり使われていなかった痛んでいた家具も補修されて様変わりしている
窓もなぞれば指の跡がついたのに今は埃一つない


『…？』

異様な変わりようにただただ困惑しております

『何が起きたんでしょうかグリムさん』

グリム「オメーが帰ってくる前に子分のやつがやったんだゾ、俺様も手伝ってやったんだからな！」

『…お姉さん泣きそう』

グリム「ふな？」

二人の純粋な優しさに

さっきがさっきだから供給からの恩恵が尋常じゃないんだが

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