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48.そして明日がやってくる ページ48

ユウ「心配しなくてもちゃんと俺ですよ、Aさん」


天井を眺めていたらつぶらな瞳が私を覗いてきた
肩にはグリムもいて二人とも同じような顔をしてる


ユウ「もー、その服で寝っ転がったらダメって前にも言ったでしょ?」

『…ユウ…くん?』

ユウ「はい、何ですか?」


思わず飛び起きた
その様子をニコニコ彼は見ている
あまりにも音も気配もなかったので夢でも見ているのかと錯覚してしまう


『…モストロ・ラウンジ、行かなかったの?』

ユウ「ラウンジには行きましたよ。…あれ?言いましたっけ?」

『い、や。昼に…見かけたから。リーチさん達といるとこ』


だから、なんとなく
きっと夜もラウンジだと思ってたので


ユウ「あぁ、それは


夜は行けない代わりにお昼ご飯一緒にしましょうってことになったんです」



『…うん?』


ユウ「って言うかAさん、俺午後小耳に挟んだんですけど



お昼時の廊下でスカートで猛ダッシュしてた子がいるって聞いたんですけど


まさか、ですよね?」



『え?…えーと、…不可抗力と言うか』


誰だ、噂を流したやつは


けどあの食堂の人数だから誰が火種でも文句は言えない


ユウ「Aさん?」


『…ゴメンナサイ』


何だろう、ユウくんがここに来て初めてすごく怖い
笑ってるのに目が笑っていない



…あっれぇ?


ユウ「次から気をつけてくださいね、女の子なんだから」


『…うス』

グリム「スンスン。なんかいい匂いがするんだゾ!」

『あ、ご飯…』

ユウ「えっ?もう出来てるんですか
ごめんなさい…手伝いできなくて」


『いや、それは良いんだけど

…良かったの?ラウンジで食べてこなくて』


ユウ「?、はい


だって俺達、



Aさんの晩御飯、食べたくて帰ってきたんですもん」


グリム「俺様もう腹ペコなんだゾ!!」


『....』


そういって見せた二人の笑顔は今日の私の疲弊を一瞬でどこかに吹っ飛ばしてしまった

私の今日1日分の悩みやら、落ち込みやらその他諸々



全部が一気にどうでも良くなってしまうくらいに



(…ずるいなぁ)



『待って、あともう一品増やす』



ユウくんはやっぱり安定の天使、

それでもって人たらしこむ天才的小悪魔のようです

あの人達もきっとこんなところに漬け込まれたんだろう、と同担拒否にジョブチェンジするのは当分先送りにすることにした

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Blue purple(プロフ) - あかん...「ほれ、ふみふみして」が好きすぎてずっとループしちゃう... (2020年11月21日 22時) (レス) id: a9b70a7a10 (このIDを非表示/違反報告)
ラララライ - ルナさん» 2ページ目ですよ (2020年9月3日 4時) (レス) id: 9e3e4ab7e5 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 音楽室って何ページ目ですか?(あん〇タ絶賛どハマり中&重症) (2020年8月18日 19時) (レス) id: 449f884b9a (このIDを非表示/違反報告)
flyaway_sana(プロフ) - あん○タがあるっ、、、だと! (2020年8月18日 19時) (レス) id: 0b6a33f5f7 (このIDを非表示/違反報告)
仁兎 - 音楽室…あんスタですよね(笑) (2020年7月14日 18時) (レス) id: 01ef15654f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kiwa | 作成日時:2020年4月30日 1時

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