【ツイステ】おいでよ、おんぼろ寮(仮)

18.お姉ちゃんって呼んで ページ18

_放課後

ユウ「あっちに見えるのが図書館です、この建物は植物園」


だだっ広い校舎の外
昨日は購買部へ行くのに通ったけど薄暗かったし、またこうしてみると建物がどれもどれも立派だ

ユウ「なんか他の生徒の前だとAさんと歩くと緊張しちゃいます」

『うん？』

ユウ「あ、ほら、歩いてると注目されるんで」

あぁ、そう言うことかビックリした
一緒に歩くの恥ずかしいなんて言われたら立ち直れなくなるよユウくん

ユウ「声かけられませんか？ここ男子校だし」

『…今のとこはないかなぁ』

学生生活二日目だけど、本当に今のところそう言うことはない
ナンパはセオリーかと思っていたが風潮はどこも同じだな
美人オンリーの話のようだよ

あときわめつけはこの馬鞭でしょうね
えぇ、そうでしょうとも

不審者だよどっからみてもこの女

いや絡まれるよりはいいけども


グリム「ふなぁ…」

ユウ「おい寝るなよグリム」

『おいで』

そう言ってユウくんの肩からグリムを引き取るとズルズルとそのまま腕の中で寝てしまった

ユウ「あ、ありがとうございます」


『いいよぉ。…ユウくんは敬語抜けないねぇ』

ユウ「え？」


最初からなのだけど、ユウくんは私には敬語だ
私はすぐにタメ口になったので釣られてなってくれるかと思ったけどならないのだ

親しくなった気ではいるけど何だか壁を感じてしまう

うーんと悩んでいるユウくん。


ユウ「なんかAさんお姉ちゃんって感じがして、俺は今のままの方がいいなって…」


『もっかい言って』

ユウ「お姉ちゃんって感じするから俺はこっちの方がいいですっ」

『寂しい時は言ってね、ここいつでも空いてるから』


今は狸がふなふな言って寝こけてるけどアナタのために二十四時間常にフリーです
監督生は天使だと思っていたがとんだ小悪魔だったぞどうなってんだ全く


ユウ「けど何かあったら俺のこと呼んで下さいね、Aさん女の子なんだし
俺じゃ無理かもしれないですけど誰か呼んでくることはできるんで」


『あはは、嫌だなぁユウくん。何かなんてそんなあるわけ…』



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