愛は、自然界の第二の太陽である/towaco ページ44
「Aって性についての知識豊富?」
「それ捉え方によっては一種のいじめだからな」
愛は、自然界の第二の太陽である
放課後、私ととわこは向かい合って折り紙を切っていた。
文化祭で使われる装飾の折り紙を切るだけの係を任せられてしまったのだ。
たまたまプリント係を選んでしまっただけに……みんなの糞野郎。
午前授業だったから、まだ教室は明るい。
少しだけ開けている窓からは部活中のみんなの声が聞こえる。
「で、豊富なん?」
「思春期の猿め……まあ、豊富かどうかと聞かれれば豊富」
思春期真っ只中のとわこ。澄ました顔で変態発言をしやがる。
まさか女子にこういう発言をしてよろこぶ変態かと机の下を覗いてみた。
しかし、とわこのとわこも平然として、微動だにしていなかった。
「どこでそーゆう知識得たん?」
「ご存知だろうけどワタクシ兄がふたりいるんでね」
「ああ、そういう本やら何やらがあると」
まあね、と切り終えたりんごを机の上に置く。
とわこは既に3枚のりんごを切り終えていた。
「それもありつつBLの知識もありつつ」
「……あー」
「ノーマルより同性の方の知識のが豊富かもなあ。ちゃんと掻き出せよ」
「いや俺はそういう知識ないから。つかなんで俺がやられる側なんだっつの」
「知ってるじゃねえか」
「で、それがなに?」と聞くと、とわこはハサミを置いて頬杖をついた。
「俺も思春期なんでね、そういうのに興味津々なお年頃なんです」
とわこはしっかりとこちらを見て関西訛りの敬語で言う。
「キス、してみませんか。Aサン」
「……は?私と?」
「Aだからしたいんやけど」
馬鹿みたいなことを言うかと思えば、とわこは立ち上がる。
ふ、っと目の前にはとわこの顔。
眼鏡邪魔じゃないのかな、とか。
どんなキスされるんだろう、とか。
結局私もそういうのに興味があって、決して抵抗しない。
ふたりだけの教室にどちらかの鼓動が響く。
ジョージ・チャップマン
ちっ、と小さな音がしてとわこが離れていく。
「……純粋な奴ほど、キスにハマっちゃうらしいよ」
「ほんまに?じゃ、ハマっちゃうかもしれんな」
 ̄ ̄
最近めっちゃ学パロ好きなんですけど、なんで??
成長は往々にして苦痛を伴う過程である/レトルト/コア リクエスト→←今日という日は、残りの人生の最初の日である/牛沢/幻奏音芽 リクエスト
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時透時雨 - 初めて見ましたけどとっても面白かったです。私もツイステにはまりました。推しはリドルくんとエペルくんです。これからも頑張ってください。 (2020年11月29日 13時) (レス) id: 0c7bbb9f73 (このIDを非表示/違反報告)
こがお(プロフ) - コアさん» ありがとうございます!!!続編までもう少々お待ちくださいね!!!応援ありがとうございます、愛してます!!! (2020年10月23日 21時) (レス) id: ae85b11110 (このIDを非表示/違反報告)
コア(プロフ) - 続編決定おめでとうございます!!これからも応援させていただきます!! (2020年10月23日 21時) (レス) id: d905128377 (このIDを非表示/違反報告)
こがお(プロフ) - コアさん» わかります……っ、結局全員好きっていうね……!!!リクエストありがとうございます!!! (2020年10月20日 21時) (レス) id: ae85b11110 (このIDを非表示/違反報告)
コア(プロフ) - ありがとうございます!!今回も神でしたぁ……!!こーくん推し…!私は花ちゃん推しです!でもこーくんもいい…!!(箱)またリクエストなんですが、続きをお願いします! (2020年10月19日 17時) (レス) id: d905128377 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こがお | 作成日時:2020年8月18日 15時