【ゲーム実況者】愛を吐き出して【短編集】

仕事を追い立てよ。仕事に追い立てられてはならない／ふぁんきぃ／猫助　リクエスト ページ36

「はい、A。あーん」

「あ、あー……」




どうしてふぁんきぃとデートしているのか。それは数分前に遡る。




仕事を追い立てよ。仕事に追い立てられてはならない




「宣伝、ですか？」




「そ、宣伝」ふぁんきぃは頷いて人差し指を立てる。

私、Aは梅田のニコバーで働いている。
ちなみに目の前にいる茶髪の男はニコバーの店長であるふぁんきぃ。


仕事終わりにちょっと残れと言われどきどきしていたけれど……。




「ニコバーの宣伝映像撮りたいんやけど、どうかなあと思って」

「は、はあ……」




というわけらしい。

特にお金が入るわけではないらしいけど、まあ宣伝ならと承諾した。
一応コスプレイヤーだし、知名度上げたいしね！



まあカップルのふりしてニコバーデート的なのをするのは別に構わない。
でも宣伝なんてどうせ数分じゃん。じゃあ数分撮っておけばいいじゃん。

……なんで私達ふつうにデートしてんの！？？？？！


まあニコバーでカップルのふりするところまではよかったよ。

なんでニコバーから出た？カメラ回ってませんけど？なんであーんされてる？？


カップルのふりだとか言うから一応おしゃれはしてますけどもお互い。
そりゃあ傍から見たらカップルっぽくは見えてるんだろうけどさ。




「あの、店長……」

「ふぁんきぃな。なに」

「一体私達今何してるんですかね」




パスタを食べているふぁんきぃは顔を上げてカフェを見まわす。




「カップルっぽさを育んでる」

「は？」

「っていうのは冗談で、デートしたかったから」




くっくっくと笑うふぁんきぃが恨めしい。
なんでこんなヤバい奴が店長になれたのか、本当に不思議だ。

後輩の扱いも雑だし！なんでお前のおつかいしなきゃいけねえんだよ！！
とまあ、何が言いたいかって言うとあまりふぁんきぃが好きではないということ。


はあ、とため息をつきオレンジジュースをストローですする。




「Aと」

「……はい？」




ふぁんきぃは俯いたままなにかを呟く。
なんだこいつ、と顔を覗いてみると。なんとびっくり。

ふぁんきぃの顔は見たこともないくらい真っ赤に染まっていて。
私と目が合うと、ばっと口元を腕で隠した。




「Aと！デートしたかったって言ってるやん！Aのばああか！！」




ベンジャミン・フランクリン





￣￣
久しぶりすぎてかくのが下手。

ふぁんきぃってほんと、よく生きて来れましたよね。


リクエストありがとうございます！！！！

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