【ゲーム実況者】浅き夢見じ酔いもせず【短編集】

花の色は　移りにけりな　いたづらに わが身世にふる　ながめせし間に／ヒラノ課長／ひなのん　リクエスト ページ25

正直、ぐいぐいくるような女子は好きじゃない。

でも好きになってしまった。




花の色は 移りにけりな いたづらに




「ヒーラノ！今日の夜空いてるー？空いてるよなー？」

「ぶっっ……いってえ！！何すんだよ！」




華麗に俺の背中をぶっ叩いて、ケラケラ笑うA。


こいつが俺の嫌いな、でも好きになってしなった攻め系女子。

肉食系女子ともいうらしい。




「で、空いてんの？」

「それは、まあ空いてるけど」

「ふっふーん。まあ、空いてなくても空けてもらうけどな」




こういうとこ！！！

まじでこういうとこ大っっっっっ嫌い！！！！



でも、俺は知っている。


前にAを自転車から守るために抱きしめたとき。

Aは確かに耳を真っ赤にしてたんだ。


そう、案外Aはピュアな女子やった。


そういうギャップ見せられたら俺やって好きになってしまう。

と、思ったんやけどやっぱ無理かもしれん。




「な、何するつもりなん？誘ってくるとか珍しいやん」




そう言うとAは少し固まって、俺から目をそらした。

そして「どうでもよくねー？」と一言。



あ、まってまって。今デレたよね！？絶対デレたわAたん尊い！！！


そうだよ、攻め系が嫌なら俺が受けにしてしまえばええ。

よし、そうと決まれば！！




「……どうでもよくねえよ」

「えっ」

「Aのこと、全部知りたいから……」




あ、Aすっげえ死んだ魚の目ぇしてる。

ごめんって。こういうの好きかと思ったんだってごめんって。




「A、どんな顔してんだよ？」

「は？」

「お前は笑ってる顔が素敵だぜ」




あ、だめ？だめっぽい顔してるわ。あ、え、だめ？

いいと思ったんやけどなあ。だめかあ。



んーと悩む俺にAはぴしっとデコピンをくらわす。




「なーに変なことしてんだよヒラノ。らしくないぞー？」

「そお？結構かっこいいと思ったんやけど」

「かっこよくねえっつーの」




Aにはっきり言われて、俺はつい吹き出してしまう。




「……っはは！やっぱはっきり言ってくれるA好きやわ！」

「は？うぜえし！！黙れ！！夜空けとけよ！！！」

「いってえ！！！！！」




前言撤回！！やっぱこのゴリラ嫌いです！！！！




(なんで気付かねえんだよ、このナチュラルイケメンめ)




わが身世にふる ながめせし間に






￣￣
夢主のイメージは北斗晶。

そしていい感じにできませんでしたごめんなさい！！


リクエストありがとうございます！！！！

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