【ゲーム実況者BL】夜が明ける前に愛を【短編集】

意思疎通／MSSP ページ38

ソファに寝転がりスマホをいじる。この頃、MSSPの撮影前にこうしてだらけるのが俺のマイブームだ。

「……ん」ふと、自分のリュックの中に今朝買っていた飲みかけのお茶が入っていることを思い出す。ちょうど喉が乾いたし欲しいなーと声を発しようとすると。




「ん！」




目の前に欲しかった飲みかけのお茶が差し出された。




意思疎通




お茶を差し出してきたのはあろまで、なんだか必死そうにスマホを凝視している。俺が何も言わず動かずの状態でいると




「おい、いらねえのかよ！？早く取れ！！」

「あ、うん。いる。ありがとう」




と叫ばれたのでとりあえず受け取る。
一部始終を見ていたきっくんとFBはわかりやすく目をまん丸にしていたし、やっと両手が空いたあろまはツムツムに勤しんでいた。




「え……えーっ？なんであろま、えおえおがお茶ほしいってわかったの！？」




真っ先に聞いてきたのはきっくんだ。ツムツムを終えたあろまは「あん？」と機嫌悪そうに眉間に皺を寄せてきっくんを向く。




「こいつが飲みかけのペットボトル持ってくるのなんていつものことだろ」

「でもさあ、今ほしいなんて言ってないじゃん」

「ん、とか言ってたろ」




なあ？と聞かれ俺は上半身を少しだけ起こして頷いた。




「あろまとえおえおって結構以心伝心してるところあんだよね、昔から」




横からFBが口を挟む。きっくんが「そーなの？」と無邪気に聞けばFBはなんだか複雑そうに続けた。




「余計なこと言わなくてもお互いがしたいことわかりあってたりするからさ……俺だけいっつも置いていかれるの」

「あー！わかる気がする」




それを聞いて俺は正直悪い気はしなかった。
昔からずっと一緒にいて、それはFBやきっくんだってそうかもしれないけど、あろまの側にいると落ち着く。友達以上の思いだって持ってないといえば嘘になる。

ちらりとあろまの方を見ればあろまは俺の方ではなく、きっくんと話すFBをただ睨むように見ていた。




「えー、でもなんかそういう意思疎通ができるのってさあ、夫婦みたいじゃない？」




きっくんが爆弾発言をする。それを聞いたFBは固まり、俺は少しだけ喜び。あろまは




「黙れカス」




そう、小さく呟くだけだった。











￣￣￣￣￣￣
MSSPのBLを作るとき、毎回

　FB→えおえお、あろま→FB

こういう片思いにしがちです。大好物です。

愛のかたち／ガッチマン×牛沢→←アルコールのせいだと／フジ×キヨ

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