7話 ページ7
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「A! それに佐藤さん! おはよう!」
『あっ、たんじろー! おはよ!』
「おはよう! 竈門君!」
教室に入るなり、学校でも仲の良い炭治郎が声を掛けてくる。それに答えてから、自身の席に向かった。
『伊之助、おはよ』
「あ "っ? ……嗚呼、Aか」
『? どしたん、伊之助。今日元気ないじゃん』
そうか?と机に頭をつける形で休んでいる伊之助は答える。
うん、何時もなら駆けっこしよーぜ!!!とか言って頭突きしてくんのに。
そんな伊之助が、頭突きしてこない、だとっ!?今日槍でも降るんじゃない!?!?やだやめてよ伊之助!!!!私はいつでもウェルカムだよ!おいで!!!!(必死)
「おまえ、」
『へっ?』
不意に、伊之助が此方を見た。必然的に、向かい合う形になり彼の整った顔がよく見える。
いっつみても女の子だな伊之助は……と、なけなしの女子力が負けそうなんて心の中で嘆いてみる。
『……伊之助?』
「……いや、なんでもない」
随分間をあけたのになんでも無いとは。
まぁ、人に言いたくない秘密は一つ二つ持ってるよね。
秘密、という単語に煉獄先生の顔がちらりと浮かんだが、なんだか、ムカついたのですぐに思考から外した。
突然、ガタッ、と音を立てて伊之助は立ち上がりスタスタと歩いていく。
『伊之助? どこ行くの? もうホームルーム始まるよ』
「腹減ったから飯食ってくる」
何言ってんだこいつは。もうホームルーム始まるって言ってるのに、しかもこんな朝から?
なんで朝食を食べないんだよ……馬鹿なの????あっいやごめん馬鹿だったね!!!!(煽り)
まあ、ブラックホール並みの彼の胃袋ならば数分で戻ってくるだろう。と考え教材を出していると、ふいに伊之助が此方を向いて一言。
「A、獣には気をつけろよ」
『はっ、』
獣?獣って言ったら、最初に浮かんできたのは伊之助だけど。気をつけろ?どういう真意で言ったのかまるで見当がつかない。
でも、一瞬振り向いて私を射抜いた彼の瞳は、昨日の煉獄先生の双眼と重なって見えた。
『(なんて、何変なこと考えてるんだ。)』
頭を一度降ってから、また今日の授業の支度をした。
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『ってか伊之助何気に私の名前ちゃんと言えてたッ……!? まって伊之助もっかい言って!!!!!!!』
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アオ猫又(プロフ) - 獪岳が好きなんでこの作品がめっちゃ好きです!ありがとう、作者様…。 (2022年1月1日 21時) (レス) @page33 id: 6f2bf6bdd1 (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅(プロフ) - いつも楽しみにして見させてもらってます!失礼ですが、42話のしのぶさんの台詞の「あっ、そろそろ〇〇さんの番ですね。....」の番が版になっていました。詳しく書けたか分かりませんが、大丈夫でしたでしょうか?あと、更新頑張ってください!応援してます! (2020年11月22日 21時) (レス) id: 1ef7d533ea (このIDを非表示/違反報告)
るる - 予告とかの文才がありすぎてヤバいです(←文才力0の人) 更新頑張ってください! (2020年4月17日 12時) (レス) id: 9d2e256c74 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐の中の棒人間(プロフ) - みっくす14。さん» コメントありがとうございます。誤字指摘有り難いです......!おこがましいかもしれませんが詳しいページを教えてくださると助かります!(無能で申し訳ないです)。 (2020年1月4日 22時) (レス) id: 46f50694f0 (このIDを非表示/違反報告)
みっくす14。 - いつも見させてもらってます!!でもちょーっと直してもらいたいところがあるんですよね。沢山誤字っております。(..)出会いの方ですかね? (2020年1月4日 1時) (レス) id: ebaa9545e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:豆腐の中の棒人間 | 作成日時:2019年12月26日 22時