３３話 ページ33
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あまりの唐突さに驚いていると、置いてけぼりにされた善逸はハッと意識を覚醒させた。
「はっ、！？ ちょっ、おまえどういうっ！ まて！ Aちゃんをそんな風に待つんじゃねぇ！！！」
「指図すんなカスが！」
相変わらずの喧嘩口調。
まぁこの二人にはこれがお似合いだけど、耳元で叫ばないでもらえますかねぇ！？獪岳くん！？！
手足をバタバタさせると、その足をガッと掴まれ抵抗が出来ない。
それを嘲笑うかのように、はっ、と鼻で笑う声が聞こえた。
くっそこいつ馬鹿にしてんな……。
『かーいがくくーん！？ これっ、どーいう意図でやってんのかな！？！？』
「うるせぇ黙っとけ」
『はぁ！？ これが黙ってるわけいっ』
「それ以上喋ったら舌噛みちぎるぞ自分で」
一瞬で口閉じたよね。
いや無理無理無理、舌噛みちぎられるとか想像しただけで痛い。ここは大人しくしとこう。
と、不安そうな善逸を置いてきてしまったことだけが心残りだが大丈夫だろうか。
…んまぁ、今回はもういまにも死にそうっていう感じじゃなかったからまだ大丈夫か。
そんな事を黙々と考えていたら、お腹に回された腕が突然なくなった。
『う、おぉっ！？』
「はっ、色気のねェ声」
『うっさいな…って、ちょいちょい、私の家に行くん？』
「嗚呼、あの馬鹿量のあった課題も終わったしな」
そっか。と一言だけ言って私は獪岳の後をついて回る。
右手は彼の左手にガッチリとホールドされていて抜け出せる機会はない。
『(んまぁ何時ものことなんですけど)』
出会って少しした頃から、この手を握る癖は治らない。というか、それは獪岳だけじゃなくて善逸にも言える事なんだけどね。
いやもうほんと、似てるよお前ら。と勝手に思っていると見慣れた姿が私の家から出てきた。
『あっ、お母さん！ 何処か行くの？』
「えぇ、少し出かけてくるわって…獪岳君！ 久し振りねぇ。また大きくなったんじゃない？」
嬉しそうな母の声に、獪岳は無表情のままどうも。とだけ一言。
うっわお前もしかして人見知りかぁ？？？っていう視線を送ったらオカンに気付かれないようにぶっ叩かれた。
「それじゃあ、獪岳君がいるなら安心ね。ご飯は適当に作って食べてちょうだい」
『ははっ…りょーかい。いってらしゃい』
楽しそうな笑い声は段々と遠ざかっていき、聞こえなくなった。
一言いいですかおかん。年頃の娘が男の家に二人きりで安心はないだろ？？？
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アオ猫又(プロフ) - 獪岳が好きなんでこの作品がめっちゃ好きです！ありがとう、作者様…。 (2022年1月1日 21時) (
レス) @page33 id: 6f2bf6bdd1 (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅(プロフ) - いつも楽しみにして見させてもらってます！失礼ですが、42話のしのぶさんの台詞の「あっ、そろそろ〇〇さんの番ですね。....」の番が版になっていました。詳しく書けたか分かりませんが、大丈夫でしたでしょうか？あと、更新頑張ってください！応援してます！ (2020年11月22日 21時) (レス) id: 1ef7d533ea (このIDを非表示/違反報告)
るる - 予告とかの文才がありすぎてヤバいです(←文才力0の人) 更新頑張ってください！ (2020年4月17日 12時) (レス) id: 9d2e256c74 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐の中の棒人間(プロフ) - みっくす14。さん» コメントありがとうございます。誤字指摘有り難いです......！おこがましいかもしれませんが詳しいページを教えてくださると助かります！(無能で申し訳ないです)。 (2020年1月4日 22時) (レス) id: 46f50694f0 (このIDを非表示/違反報告)
みっくす14。 - いつも見させてもらってます！！でもちょーっと直してもらいたいところがあるんですよね。沢山誤字っております。(..)出会いの方ですかね？ (2020年1月4日 1時) (レス) id: ebaa9545e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：豆腐の中の棒人間
| 作成日時：2019年12月26日 22時
