２６話 ページ26
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それから何分程経ったのだろうか。
授業が始まる音がなったが、この空間ではそれはただの煩わしい音でしかなかった。
「Aっ、じゅぎょうが…はじまる、
おれはっ、だいじょうぶだからさきいってくれ……！」
そんな悲痛な顔されながら行けっていわれても、行けないでしょ。
うーん、と悩んだふりしてから、よいしょと言い放ち彼の隣に座った。
「はっ！？ お、おい、A何してんだ！」
『なんか、私もサボりたい気分になっちゃって』
にへら、とそう笑えば彼は硬い表情のままそうか。と一言だけ残した。
昼休みでもないから、廊下は辺り一面静まり返っていて、何処か心地よい。血液パックの匂いも慣れてきたから、あまり苦にならないし。
ちらり、と横にいる彼に視線を寄越すと、彼も私を見ていて視線が交わった。
それからの沈黙。しかし、その重い空気を先に破ったのは彼だった。
「……今まで、黙っててごめん」
覚悟を決めた眼差しの炭治郎は、その言葉と共に頭を下げた。
いきなりの事ににぎょっとした私は、慌てて彼に頭をあげる様に言う。
『な、なに頭下げてんの！？』
「だって、俺はAを騙して…」
『別にこれは騙したとかじゃないでしょ！ い、いーから取り敢えず頭上げて！！』
渋々といった感じで彼は頭をあげる。
いっっっきなり友人から頭を下げられた私の心察して？？？びっくらこいたかんね？
『たんじろ、何で謝ったの？ 私、特に何もされてないけど』
「お、れは…今までAを騙してて……本来なら、煉獄先生がAと接触した時点で明かせば良かったんだ」
その言葉に、私は何も言わなかった。
彼を許さないとかじゃない。ただ、彼の言葉を最後まで待ってるんだ。
そんな私を見て炭治郎は一つ、哀に満ちた笑みを落とした。
「でも、俺は言わなかった。怖くなってしまったんだよ。吸血鬼と知ったら、Aは拒絶するんじゃないかと、そう思って保身に走ったんだ」
「だから、すまない。俺はAと友達って言えるほど、出来た男じゃない」
がつん、と頭を鈍器で殴られた様な感覚だ。足元の感覚もない。
気付いたら、私は左目から涙を流していた。
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アオ猫又(プロフ) - 獪岳が好きなんでこの作品がめっちゃ好きです！ありがとう、作者様…。 (2022年1月1日 21時) (
レス) @page33 id: 6f2bf6bdd1 (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅(プロフ) - いつも楽しみにして見させてもらってます！失礼ですが、42話のしのぶさんの台詞の「あっ、そろそろ〇〇さんの番ですね。....」の番が版になっていました。詳しく書けたか分かりませんが、大丈夫でしたでしょうか？あと、更新頑張ってください！応援してます！ (2020年11月22日 21時) (レス) id: 1ef7d533ea (このIDを非表示/違反報告)
るる - 予告とかの文才がありすぎてヤバいです(←文才力0の人) 更新頑張ってください！ (2020年4月17日 12時) (レス) id: 9d2e256c74 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐の中の棒人間(プロフ) - みっくす14。さん» コメントありがとうございます。誤字指摘有り難いです......！おこがましいかもしれませんが詳しいページを教えてくださると助かります！(無能で申し訳ないです)。 (2020年1月4日 22時) (レス) id: 46f50694f0 (このIDを非表示/違反報告)
みっくす14。 - いつも見させてもらってます！！でもちょーっと直してもらいたいところがあるんですよね。沢山誤字っております。(..)出会いの方ですかね？ (2020年1月4日 1時) (レス) id: ebaa9545e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：豆腐の中の棒人間
| 作成日時：2019年12月26日 22時
