【鬼滅の刃】学園に吸血鬼がいるなんて聞いてない。 2

５９話 ページ9

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「A〜、がんばれ〜！！！」
「一位以外取ったら承知しないんだからね！」
「がんば…え、まってそのコスメどこのメーカー？ めっちゃ可愛いんだけど！」
「可愛いでしょ！？ 結構高かったの〜！」

『秒で興味なくしててわろた』


私が予想していた通り、クラスの女子達は３秒くらい応援してすぐにメイク道具など、きゃぴきゃぴと会話をしている。


くっっっそ私も日陰でメイクとか交換したかった…！

目を血走らせて女子達を見ているとひぇ…という声が上がる。なんだよ！私の顔が怖いっていうの！？(正解)


あいつら後で覚えとけ…と拳を握っていると、不意に頭に重みがかかった。うわっ、と声が出て思わず上を向くとそこに居たのは。


『…あ、宇髄先生』
「よォ、準備運動はしたか？」


私の頭の上にある男らしいごつごつ骨ばっている手の正体は宇髄先生だった。

よくよく見ると彼は動きやすい服ではなくいつものシャツにパーカーではないか。ダサそうに見えて顔が良いからとてもよく似合ってる。


くっそ顔面偏差値高ぇなおい！！！


『ってかそろそろ頭の上にある手どけてよ、子供扱いされてるみたいでなんかちょっと悔しいんですけど』
「はあ？ お前は子供だろーが、おら」
『ぐえっ！？ ちょっまぁた髪の毛をッ、！』


ぐしぐしと髪の毛をボサボサにされる。ちょっ、さっき結び直したばっかなのに！！

なにすんだこの野郎！と先生の手を離そうとするが、全く離れない。なんだこの吸引性。


「そういやぁお前準備運動したか？」
『へっ？ 準備運動なんてしてないけど…だって全校生徒でやったじゃないですか』


撫でていた手を止め、ふと宇髄先生がそう質問してきた。
準備運動…？私の記憶が正しければさっき全校生徒でやったよな、うん。


私がそう答えると、彼は心底呆れたという表情ではァ？と言葉を発する。いや、な、なんすか…何か嫌な予感するんですけど…

そんな私の予感は当たっていたらしく、腕を掴まれたと思ったらその場に座らせられる。


「いいか？ 準備運動ってのは一番大切なことだぞ。怪我をしないためにも、だが良い走りってのは身体をあっためてボルテージを上げることから始める。それをないがしろにしちゃあ、いけねぇよなッ！」

『えっ？ ちょ、アッいっっだ ぁ " あ " あ " ッ！！』


ぐり、と身体を前にされたり足を伸ばせられたり、準備運動という名の地獄コースが始まった。
痛い痛い、何この痛さ！？力強すぎて折れそうッ！！




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