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56話 ページ6

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『はぁ〜やっと抜けれた』
「おつかれ〜」


煉獄先生を煽りかっこよく立ち去ったはいいが、不運なことに煉獄先生ファンクラブに捕まり尋問を受けた。

いやファンクラブとかあるの?嘘やろどんだけ人気やねん。と密かに嫉妬したのは心のうちに留めておく。


んまぁその方々に捕まり、尋問と言う名の嫉妬をぐちぐち言われた。


もしかして「この泥棒猫!」っとかって叩かれたりするのかな?とワクワクしてたけど、案外彼女達は良心的だったのだ。



「なぁんで煉獄先生が貴方みたいな子と一緒に走ったの!?!?」
「ってか後ろから見たらめっちゃ美少女かと思ったけど正面から見たら別にそんなことなかった……」
「それな」


…いやうんめっちゃ失礼なこと言ってるけど、なんかめっちゃ微笑ましい。ハチマキに煉獄先生命♡って書いてんのクソウケるんですけど。



そして、なんやかんやあってファンクラブの人達から逃げ続けて由良の元へと帰ってきたわけだ。

目の前にはにこにこと笑顔な由良。思わず顔を歪める。それを見た由良は、不機嫌そうになって「なんで顔歪めんのさ」と文句を垂れた。


『え、いやだって…煉獄先生のことで、由良は良いのかなって…』


それは純粋な疑問だった。

煉獄先生が好きな由良は、何故そんな笑顔でいられるのだろうか。真顔や不機嫌そうな顔ならまだ分かる。だが由良はその逆。

不自然すぎるくらい笑顔だ。それも嫌な、作り笑顔とかじゃない。本物の、いつも私と話してる時に出る笑顔。



それが逆に怖い。


漫画でも小説でも、ヒロインが親友の好きな人に構われて疎遠になるなんてごまんとある。
…ありきたりな展開になってしまったら嫌だな。



どんどん頭の中で不安が蓄積されていく私に、由良は安心させるように手を握る。まるで、私の考えていることがお見通しだとでも言うように。



「ふふっ、私ほんとに怒っても、Aを嫌いになってもないよ」
『えっ…いやでも』
「ほんとに! 信じてよ。Aとの絆はそんなもんでは切れないし」


そう言ってにかっと笑う由良。その笑顔が、眩しくて、可愛くて私の大好きな笑顔だ。

そうだ、信じよう由良を、私たちの絆を。こんなもんでは切れることはおろか、傷付ける事も出来ないと。


「いやぁ〜ほんと良くやってくれたよA。あの女共のあの時の顔ったら、マジで面白かったからね?」
出かかった涙は引っ込んだ。そんな理由で笑顔だったのね?




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Alice - ( ,,`・ω・´)続きが早く見たいです!.更新頑張ってください (2023年2月9日 7時) (レス) id: 37c62558af (このIDを非表示/違反報告)
アオ猫又(プロフ) - 一気読みさせてもらいました!更新楽しみにしてます!! (2022年1月1日 21時) (レス) @page19 id: 6f2bf6bdd1 (このIDを非表示/違反報告)
もろん - オモシロかったです!次の更新はいつでしょうか。 (2021年6月11日 6時) (レス) id: 2c8540451a (このIDを非表示/違反報告)
リリア - すみません、誤字があったので言いますね。68話の最後の方の、「嗚呼、今日で何度目だろうか。」の「今日」が「鏡」になってました!間違ってたらすみません!! (2021年4月3日 23時) (レス) id: 6d42949a76 (このIDを非表示/違反報告)
リリア - めっちゃおもしろいです!!!!!早く更新してくださいませ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! (2021年4月2日 10時) (レス) id: d7aea1f85d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:豆腐の中の棒人間 | 作成日時:2020年1月19日 22時

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